連載

伝統の「作務衣」に注目 フィットネス&マインドフルネスに最適

地域の美と健康が動き出した【第83回】(群馬県)

作務衣(さむえ)のルーツは禅僧のいわば作業着で、お寺では日常的に使われているほか、昔から伝統工芸の職人さんや和食料理人が仕事着として着用してきました。今では、飲食店や旅館などの従業員用として、また一般の方の部屋着、普段着、リラックスウエアとしても親しまれています。高級旅館・ホテルでのお客様用にも採用されています。その特徴は、着心地と機能性、そしてなにより和装であることにあります。着やすく動きやすいだけでなく、背筋の伸びる美意識を感じさせるデザインとなっています。無駄を排し心を整え内面の美を求める禅の精神や、敬意と礼儀、自然との調和を重んじる伝統的な和の価値観を体現しているといえます。最近その機能性と精神性が注目され、フィットネス&マインドフルネスに最適なウエアとして特に欧米からの引き合いが増えています。ヨガやピラティス用として、自宅での瞑想(座禅)用として、使われています。

伊田繊維は繊維産業の集積地である群馬県桐生市にて60年余の業歴を誇る会社です。作務衣・甚平を中心とした和装品の製造・卸売事業を生業としており、そのこだわりは日本製(メイドインジャパン)と絶え間ない商品開発にあります。国内各地から調達した素材を桐生の地で一枚一枚丁寧に職人が縫製しています。地域の家内制縫製職人の減少に伴い2017年に自社工場を建設、若手職人の育成を進めつつ縫製も自社内で行うこととしました。職人育成と共にCADシステム、自動裁断機、高性能ミシンなど先端機器を導入しています。商品開発については、幅広い用途に合わせた生地・仕様を研究、縫製技術も常に工夫し向上させ、伝統と革新の両立を目指しています。

美と健康の探求に是非伊田繊維の「作務衣」をご活用ください。各種素材/デザイン/サイズがございます。オーダー品も扱っています。

伊田繊維(株):https://idaseni.com/

(独)中小機構・関東本部 中小企業アドバイザー(経営支援)

笹沼 喜美男

地域の新事業創出と事業化を支援。元商社勤務、中小企業診断士、貿易アドバイザー。

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