連載

十勝が育むArtistic Porkで美と健康をサポート

地域の美と健康が動き出した【第48回】(北海道)

花と食と農のテーマパークである十勝ヒルズは、十勝平野を一望する丘陵地に位置し、透き通る水・澄んだ空気で人々を迎える。運営しているのは㈱丸勝。同社は1954年に設立し、北海道産・十勝産の豆類、飼料、肥料を取り扱う農産物商社である。

十勝ロイヤルマンガリッツァ豚

十勝ヒルズは2009年にオープン。豆の消費拡大を目指した商品開発、十勝の魅力・食材の良質さを国内外へ発信していく拠点である。エリア内のハンガリー料理のレストランでは、同社が惜しみない愛情を込めて大切に育てた「十勝ロイヤルマンガリッツァ豚」のフルコースを堪能できる。

ハンガリー原産のマンガリッツァ豚は、世界で唯一の「食べられる国宝」と称される。ハンガリーと似た気候風土を持つ十勝の自然の恵みの中で、アニマルウェルフェアに配慮し、1年以上かけ自然放牧で育てられる。十勝ロイヤルマンガリッツァ豚の一番の特徴は豚の脂身。一般的な豚の脂身とは全くの別物で、霜降り率の高い赤身は、濃厚な味わいかつ口の中でとろける芳醇な旨味があり、これまでにない“奥深さ”がある。ビタミン、ミネラルや不飽和脂肪酸が多く含まれ、栄養価の高いヘルシーな脂身でもある。また、ソーセージ、リエット、ハムなどの加工品も揃っており、百貨店、ホテル、オンラインショップで販売している。

同社では、新たなブランド「十勝ロイヤルマンガリッツァ豚」の商品開発等の事業を推進するため、2018年に帯広畜産大学、とかち財団と連携し、農商工等連携事業計画の認定を受けており、中小機構北海道本部では、ワークショップによるブランド戦略、オンライン商談会による販路開拓支援を行っている。

今後は飼育数を増やし、顧客の声に直接耳を傾けるためにD2Cのブランド強化を図りながら、十勝の魅力を観光と食で伝えるための新たなチャレンジに取り組んで行く。

(独)中小機構北海道本部 中小企業アドバイザー(経営支援)

笠原 俊哉

ITコーディネータ。IT経営の推進、和菓子屋創業、流通卸売業などの経験を活かした幅広い支援を行う。

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