地域の美と健康が動き出した【第15回】(福岡県)
長年の研究開発の末、平成30 年7 月、ついに世界初の赤紫蘇オイル配合コスメが誕生しました。その名は「SHIZOOJU」(シズージュ)。 自然豊かな福岡県の芦屋町で、オーガニック原料から製品まで手作りしているのが美容薬理㈱、その企画・販売を担うのがパルセイユ㈱。この2 社と、農薬を使わず赤紫蘇を生産する“あたか農園” は農商工連携認定事業に取り組み、私ども(独)中小機構九州でも、その取り組みを支援してきました。
「毎日食べるなら、やっぱり和食。和のスーパーフードでエイジングケア」の考えのもと、梅干しを長持ちさせる赤紫蘇のポリフェノール、お米のビタミンE、漢方で使われるオタネ人参のサポニン等の栄養が独自製法で詰め込まれています。
「洗う」「与える」「守る」の3 つの機能を5 つの商品ラインナップに反映、テスト販売を行ったところ、「透明感」や「もっちり感」の評価が高く、多くのリピート購入に繋がっているといいます。
インバウンド客への販売を手始めに海外展開も視野に入れています。
自然派化粧品を選ぶ顧客の要求レベルの高まりに応え、「SHIZOOJU」は添加物や石油由来成分0%のうえ、キャリーオーバー成分まで0%という徹底したこだわりぶりで、今回、美容薬理㈱が米国のINCI 名を取得し、日本化粧品工業連合会の化粧品成分表示名称として「シソ葉/茎油」を申請・登録されたことが世界初の証しです。
美容と栄養学を融合したカフェの営業や有機JAS 認定農園として原料の栽培も始めるなど、同社の事業展開からも目が離せません。
(独)中小機構 九州本部チーフアドバイザー 野上 育彦
中小企業経営者の想いを大切にしながら、経営革新、経営改善の計画策定から実行までサポートを行っている。