地域の美と健康が動き出した【第87回】(東京都)
日本人は太古の昔から、自然環境と調和する助けとして微生物の働きを日々の暮らしに取り入れてきました。それは「発酵」という知恵を生み、食文化だけでなく、微生物を活発に働かせることで体の修復力を引き出すホリスティックな自然療法にも発展。我々の祖先は、いたずらに菌を排除するのではなく、活かすことこそが、健康への近道だと知っていたのです。“発酵スキンケア”ソフィスタンスは、その深い知恵に着想を得て2019年に創設されました。
目には見えない1,000種もの常在菌叢(細菌の棲み処)のたゆまぬ営みが人間と環境の間を取り持ち、バランスが崩れぬよう常に調和を図ることで、エネルギーの吸収や代謝の活動を行なっている私たちの肌。200年続く京都の蔵の杜氏が厳選された国産無農薬米から作る5年熟成「美活菌®発酵液」とともに、古くから珍重されてきた希少な天然素材(林檎、柚など)を配合するという植物の恵みを贅沢に用いたスキンケアが、人の肌に本来備わっている生命力を引き出してくれます。
全ての製品でアレルギーテストを実施。ヴィーガン(動物由来成分不使用)はもちろん、鉱物油・パラベン・合成香料・着色料は一切不使用で、あらゆる世代・性別へシームレスに対応します。ラインナップは保湿美容液、乳液・クリーム、アイクリームに加え、日焼け止めやナイトマスクなど。大量生産できない手仕事で作られる発酵液を用い、納得のいく製品のみを世に生み出しています。
代表の河原れん氏は、作家として小説や映画脚本を執筆されている方。特殊な発酵液によって自身の肌荒れを治したことから発酵に興味を持ち、この製品を開発されたとのこと。ご自身の体験をもとに、マイクロバイオーム(微生物叢)に関する最新の化学研究の成果と、日本が誇る“発酵文化”という伝統の知恵を融合して生んだ、新しいスキンケアだといえます。
「腸活」における腸内フローラ(腸内細菌叢)を整えるのが「内からのWell-being」を促すのと同様、肌の常在菌叢を整えることによって「外からのWell-being」を実現するプレミアムなスキンケアブランドとして、今後注目したいブランドです。
株式会会社SDI:https://sophistance.jp
(独)中小機構経営支援部 中小企業アドバイザー
松澤 宏
百貨店の仕入・販売促進などを経て、アパレルのEC仕入・運営や旅行業界の商社での商品開発に関わる。2024年より同機構のアドバイザーを担当。現在は同職に加え、東京都中小企業の販路開拓やマーケティング支援、服飾専門大学の非常勤講師、中小企業のコンサルティングなどに従事している。