連載

新しい日本のお茶「椿茶」  三陸沿岸地域から無農薬栽培で

地域の美と健康が動き出した【第72回】(岩手県)

(株)バンザイファクトリーは、岩手県三陸沿岸の大船渡市にあり、「一人にひとつをありがとう」をモットーに、椿茶、木工製品(iPhoneケース、カップやおちょこ)等、特徴のある商品を販売しています。

ご紹介する「椿茶」は、三陸沿岸地域から葉を採取し、10ヶ所の福祉施設と連携して生産しています。約3年間の研究を経て、2014年冬に発売され、2016年の「新東北みやげコンテスト」で優秀賞(二位)を受賞しました。

「椿茶」は岩手県・宮城県の三陸沿岸地域の椿の葉を使い、ほんのり甘くスッキリした味わいの紅茶風味に仕立てたものです。椿の葉を一枚一枚大事に手摘み、手で洗浄・蝋取りをし、乾燥、焙煎しています。

ノンカロリー、ノンカフェイン、ノンシュガーが特徴のお茶で、岩手九戸村産の甘茶を15%ブレンドすることでほんのりとした甘みを醸し出しています。

そして何より産地特性を活かした「無農薬」で作られ、安心で安全な物になっています。冬季間は気温が-10℃近くになり、害虫は越冬できないため、農薬は必要ありません。

高橋和良社長とスタッフ

ノンカフェインなので寝る前、妊婦さま、授乳中のお母さん、一日の終わりにほっとする時間に、仕事の合間におすすめです。

東北各地では駅、空港などの売店の他、ホテル旅館などで、関東や他地域では雑貨店さんや書店さん、「三陸椿物語」ホームページ等で販売しています。可愛いパッケージに入った椿茶はちょっとしたギフトプレゼント、ノベルティーにもお薦めです。

高橋社長は大手電子機器メーカー勤務を経て独立し、医療画像システムと独自技術でサマリーシステムを開発。その後、岩手の素材を生かした商品開発のため盛岡市で「(株)サーガ」を起業し、2009年に秋田県田沢湖畔に工房を新築しました。その際に社名もバンザイファクトリーへと変更しました。2011年の東日本大震災を転機に2012年に陸前高田市に工房を移転、さらに2018年に大船渡市に移転拡張工場を建築し、今日に至っています。

(独)中小機構 シニアアドバイザー 青沼 泰彦

中小企業診断士・ITコーディネーター。主に東北地方の中小企業の経営戦略策定,ICT活用,新事業展開など様々な支援に取り組む。

 

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