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「食薬区分」運用改善へ、γ-オリザノール等に期待 -規制改革推進会議が答申-

政府の規制改革推進会議(議長:政策研究大学院大学教授、大田弘子氏)は4日、食薬区分ならびに機能性表示食品の運用改善を盛り込んだ「規制改革推進に関する第3次答申~来るべき新時代へ~」を取りまとめ、安倍首相に提出した。答申を反映した「規制改革実施計画」は今月中に決定する見通し。

答申は農林、水産、医療・介護、保育・雇用、投資など広範な分野にわたる規制改革項目をまとめたもの。「本質的かつ骨太な議論を行った成果」としている。このうち「医療・介護」分野の中で、(1)食薬区分(昭和46年通知)の運用改善、(2)機能性表示食品制度の運用改善-を盛り込んだ。

(1)では、食薬区分に関する考え方の明確化を要望。現行制度では、生鮮食品に元から含まれ食されている成分でも、食薬区分における「医薬品リスト」に当該成分が掲載されていた場合は表示できないなどの制約を受けてきた。機能性表示食品制度では、医薬品リスト収載の「SAMe」を機能性関与成分とする届出がいったん受理された後に取り下げられた経緯もある。

答申では厚生労働省に対し、「医薬品リスト成分」を元から含む生鮮食品や、その成分本質を用いた加工食品の医薬品該当性をQ&A等にまとめて周知するよう求めた。「加工食品」の範囲には、伝統的発酵食品のほか、“サプリメント形状食品”を含めた。

また消費者庁に対し、厚労省Q&Aを踏まえて、機能性表示食品の届出の適否を判断する過程を明確化し、Q&A等に反映するよう提言した。2018年度中に結論を得て措置するよう求めている。

厚労省ではQ&Aの策定について、「事業者から意見を聞いたうえで対応する」(監視指導・麻薬対策課)としている。消費者庁では、規制改革実施計画の閣議決定を踏まえて「庁としての取り組みを検討していく」(食品表示企画課)としている。

今回の要望は食薬区分そのものの見直しではなく、あくまで運用改善だが、業界から規制緩和要望の多い「医薬品リスト」成分には、アロエ成分「アロイン」、玄米成分「γ-オリザノール」、牡蠣等に含まれる「タウリン」、桑の葉成分「1-デオキシノジリマイシン」などがある。「医薬品リスト成分」を“元から含む生鮮食品”という条件はあるが、機能性表示が実現すればインパクトは大きいとみられる。

(1)に関してはさらに、食薬区分の照会手続きに関する事項を盛り込んだ。新規成分の照会にあたり、都道府県の薬務担当課が確認……

本記事は「健康産業新聞 1646号」に掲載。「健康産業新聞」(月2回発行/1号あたりの平均紙面数は約50頁)定期購読のお申し込みはこちら

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