話題の人

“カラダの声”を聴けない現代人

美と健康の仕掛け人に聞く
管理栄養士、日本抗加齢医学会認定指導士 伊達友美氏

 管理栄養士として数多くの著書を発刊してきた伊達友美氏。同氏によれば現代人は自分自身の食欲が分からなくなっているという。情報過多社会の中でダイエットと消費者はどう変化したのか伺った。


ダイエットに関する消費者の変化は?
 ダイエットは小学生から80 代まで全ての年代の関心事になってきています。小学生の女の子が、昔の女子高生が夢中になったようなダイエット法を実践する一方、書店の健康コーナーでは、60 代~ 80 代の方が熱心にダイエット本を読んでいます。若いうちは見た目のためにダイエットし、年を重ねると目的が健康に変化してきます。
 ネットなどでの情報が増えたことで、単品ダイエットが大流行することは以前のようになくなりましたし、みなさん健康を損なう無謀なダイエットはしませんね。ただ、情報が多すぎて、自分には何が合っているのか全く分からず、とまどっている人が非常に多いです。
 このような人は頭でっかちで、他人の言うことは聞きますが、自分の身体の声を聞こうとしない。何を、いつ食べたらいいのか、自分の食欲すら理解できていないのです。これらは、あまり指摘されませんが、大人の食育が遅れていることも影響しているのではないでしょうか。
大人の食育とは?
 子供と大人の食育は基本的には違います。大人になると口に合わないものがあります。それはその人にとって害があるので食べてはいけません。成長期を過ぎたら、不味いと感じる食べ物を無理して食べる必要はないのです。また、現代の人は、口に入れたものを吐き出すことができないようです。冷凍ギョーザや生肉の事件では、あれだけの被害が出たのですから、食べ物の味や臭いに何か異変があったはずです。問題は口に入れたのに、最終的に呑み込んでしまったことです。
 動物でも、食べられるかどうか、見て、嗅いで、少し口に入れて味に異常がないかを確認してから食べます。でも現代人のほとんどは、賞味期限を確認するだけです。数字を見て、頭でものを判断しているのです。腐敗したり異常のあるものを食べたら命の危険すらあるわけですから、危機管理能力、つまり「本能」が衰えているのでしょうね。
本能が衰えているとは?
なぜダイエットは成功しない?

以下、詳細は紙面でご覧下さい。
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伊達友美氏
管理栄養士、日本抗加齢医学会認定指導士。これまでに約5,000人の減量栄養指導を実践。単なる減量ではなく「ボディラインと肌を美しく変身させる」指導法が話題に。『30歳から食べ方変えて結婚できる方法』など著書多数。

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