（財）社会経済生産性本部（東京都港区）は先月31日、国民の余暇市場をまとめた「レジャー白書2008」を発表した。
余暇市場全体では、規模の大きいパチンコ・パチスロ市場の大幅な落ち込みを受け、74兆5370億円（前年比－5.8％）となったが、その他の市場はほぼ横ばいに推移した。
フィットネス業界は新店舗が500店舗増加したが、全体は近年続けてきたプラス成長から一転、マイナス1.2％と減少した。新しいレジャー分野での潜在需要で岩盤浴が一位になったほか、エステやネイルも高い潜在需要があるとした。
同本部では今年、これまでの調査で体系的に把握されてこなかった「ニュー・レジャー」と呼ぶべき余暇活動の市場規模を2000年、2002年に続き6年ぶりに算出した。
ニュー・レジャーへの参加率（過去1年間に1回でも参加した人の割合）では、温浴施設（36.1％）やウォーキング（27.3％）、岩盤浴（10.5％）など「健康・癒し系」が健闘。温浴施設は参加率の高い代表的なニュー・レジャーの一つであるが、前々回40.5％、前回47.5％に対し、今回調査では36.1％と一時の急激な拡大基調が一段落し、参加人口の面では成熟期に入ったとした。
また、「参加したいと思っているが現実にはなかなか参加できない」ことを示す潜在需要（参加希望率－現在の参加率）では、岩盤浴が一位となった。
健康・癒し系の余暇活動は潜在需要が軒並みプラスになっており、2位フィットネスクラブ（10.4ポイント）3位ヨガ・ピラティス（9.8ポイント）と上位を独占。エステティックサロンとネイルサロンも6.9ポイントで5位に位置する。これらは女性の参加率が高く、同本部では女性中心に根強い参加希望があるとした。
