フェムテック振興議員連盟(会長:野田聖子議員、事務局長:宮路拓馬議員)は3日、これまで開催した4回の総会で議論された内容をまとめた「フェムテック関連製品の普及に向けた政策の推進に関する提言」(案)を近く政府及び関係省庁等に提出すると発表した。
同議連は昨年10月に発足。国会議員や関連省庁、有識者を交え、女性特有の悩みの解決や、女性の健康・美容に関連するテクノロジー「FemTech(フェムテック)」について、女性及びパートナーの生活の質を向上し、より良い人生が送れるよう議論を推進している。
これまで開催した総会では、フェムテック関連製品においてタンポンやナプキン等の既存製品を除き、新たに登場した製品が薬機法上、どのような位置づけとなるかが整理されていないこと。そのため製品の承認審査にかかる期間や費用の見込みがたたないため、新規参入のハードルが高くなっている点等が課題として指摘されてきた。
今回の提言では、上記の問題意識をもとに、①経血吸収ショーツ、②膣内に挿入して身体の状況を測定する器具、③デリゲートゾーンに用いる潤滑ジェル等の製品をとりあげ、主要アイテムの薬機法上にかかる具体的な対応の方向性の示唆及びフェムテック振興に取り組む事業者に対する資金面の支援の充実の必要性について提起されている。
今後も、フェムテック製品を活用した不妊治療・妊活支援及び更年期等へのアプローチについて、引き続き提言を行っていく予定だ。
野田会長は「日本の経済は過去にもひどい時期があったが、そこから立ち直れたのは、新しい需要が生まれてきたことが大きい。“フェムテック”という国民の半分がコミットするこの産業を育てていくことで、日本の経済の底力となっていくだろう」と話している。