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可能性を秘めた産業用大麻で「人と地球のストレスを軽減する」

地域の美と健康が動き出した【第85回】(京都府)

 

CBD配合のほうじ茶「眠りのお茶」

C&H(株)は、世界的に利用が拡大している産業用大麻により「人と地球のストレスを軽減する」ことをミッションに掲げ、研究開発に重点をおいて事業を展開しています。

産業用大麻は近年、欧米を中心に環境に優しい生活素材や栄養価の高い食品として利用されると共に、大麻草に含まれる成分であるCBD(カンナビジオール)の有用性が注目されて、利用が拡大しています。麻薬成分ではない大麻草由来成分であるCBDについては、疼痛、不安、うつ病、てんかん、炎症などの治療における研究論文が急増し、医薬品やサプリメント等として世界的に市場規模が拡大しています。日本においても昨年12月に大麻取締法と麻薬及び向精神薬取締法が改正され、大麻草の医療や産業における適正な利用が拡大すると期待されています。

産業用大麻で「人と地球のストレスを軽減する」

C&H(株)は、厚生労働省が定めた確認手続きに従って輸入されたCBD製品を使って、ベイプやバームなどの製品を開発、生産、販売しています。昨年には、睡眠前のより良い環境をサポートする、CBDを配合したほうじ茶「眠りのお茶」を製品化して好評を得ています。

同社は研究開発を事業の中心に置いており、中小機構のインキュベーション施設D-eggに設けたラボで最新の分析設備等を活用して、CBDの効果的な摂取、製品品質の信頼性、新商品開発等の研究開発を進めています。「眠りのお茶」にはここで開発された、水に溶けやすくしたCBDをお茶に適用する技術が活用されています。また、大学との共同研究、研究成果の発信、他社からのCBD製品分析の受託など、オープンなスタンスでCBDの研究と普及に取り組んでいます。

大麻草は農薬や化学肥料を使わずに栽培が可能で生育時のCO2吸収率も高いため、サステナブルな植物としても注目を集めています。同社ではこの素材特徴に着目し、産業用大麻を原料としたセルロースナノファイバーの研究も進めています。

C&H株式会社:https://c-h.inc/

C&H R&D:https://c-h.inc/research_development

中小機構 近畿本部   十河 太治  (D-egg チーフインキュベーションマネージャ―)

大学発スタートアップや産学連携で新規事業に取組まれる方々を支援しています。

 

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