今回は全米で約500店舗を展開するオーガニック&ナチュラル専門の食品スーパーWhole Foods マーケットが発表した2023年の食品トレンドについて紹介いたします。
Top 10 food trend predictions for 2023(2023年食トレンド・トップ10
①Yaupon(ヤウポン):Yaupon(ヤウポン)は米国南東部に自生するヒイラギ科の植物で、カフェインを含む植物として知られています。土の香りがするまろやかな味わいと、抗酸化作用と解毒効果があるとされ、Whole Foodsの本社店舗があるテキサス州オースティン市の店内バーでは、Yauponを使ったカクテルを提供するなど、その人気は高まっています。
②Pulp with Purpose(環境保護目的として使用する搾りかす):オーツ麦、大豆、アーモンド等のパルプ(搾りかす)から出る副産物をベーカリー向けにアップサイクルし、小麦粉の代用や、ベーキング材料にミックスしたり、または即食系のスイーツなどの新商品が誕生しています。
③Produce Meets Pasta(農産物をパスタに):ズードル(ズッキーニをパスタ状にカットして使用)や、スパゲッティ・スクワッシュ(金糸瓜)、ハートオブパーム(ヤシの芯)、グリーンバナナなどの新しい野菜を原料としたパスタの人気が高まっています。
④The Great Date(栄養価の高いナツメヤシの実):キャラメルのような香りと甘さが楽しまれてきた果実です。ホームベーカリーだけでなく、ペーストやシロップにしたり、ケチャップやオートミールに混ぜたりとさまざまな用途で使われ、再び注目を集めています。
⑤A Poultry Revolution(家禽革命):消費者は鶏肉と卵の両方を購入する際に、アニマルウエルフェアを優先するようになっています。Whole Foodsで販売されている卵の生産者は単なるケージフリー(放し飼い)よりもさらに優れた『産鶏のための動物福祉基準』という、産鶏が屋外で過ごす時間に重点を置いた取り組みを行っています。
⑥Help From Kelp(海藻を役立てる):昆布などの海藻類はそのままの形で大気中の炭素を吸収することが可能です。気候変動が叫ばれる現代において海藻の養殖はこれまで以上に重要な動きとなっており、昆布を使った食品が人気を集めています。
⑦Climate-Conscious Callouts(気候変動への配慮):気候への配慮はこれまで以上に重要であり、Whole Foodsの売り場では、商品のラベルにサステナビリティへの取り組みを表示しています。
⑧Retro Remix(レトロ・リミックス):今レトロな商品が健康志向の消費者に配慮して改良され、より良い素材とカロリー等も考慮してマッシュアップ(複数の利点を混ぜてより良いものを作る製法)された究極の懐かしい菓子が生み出されています。
⑨Only the Finest for Fido(愛犬の為の最高級品):ペットの健康と味覚を大事にすることがこれまで以上に重要になっています。Whole Foodsで扱う全てのぺットフードやサプリメントは、更に業界をリードする品質基準を満たすことが要求されています。
➉Avocado Oil Craze(アボカドオイルブーム):アボカドオイル人気の理由はインスリンの分泌を押さえるオレイン脂肪酸の高い含有量と、加熱しても栄養が損なわれない事にあり、キャノーラオイルや紅花油などに代わりアボカド・オイルが定着していくことは間違いないでしょう
Whole Foodsでは昨年に引き続き、予測したリストの中からそれぞれのトレンドを代表する10種類の商品を厳選して詰め合わせた『Trend Discovery Box』も復活し、一箱を30ドル(推定価格50ドル以上)で10月19日から期間を限定してオンラインで販売されています。