自然食品業界最大のトレードショーNatural Product Expo Westは、カリフォルニア州アナハイム市のコンベンションセンターで3月8日から12日の期間で2年越しの有人展示会として、リアル開催されました。41回目を迎える今年のショーは、自然食品とオーガニックや環境にやさしいクリーンビューティーと家庭用品、サプリメントと食材の最新イノベーション等世界各地から2700以上の企業が出展しました。最終的に57,000人以上の事前登録を含む6万人程の参加人員で大いに盛り上がり、無事に終了しました。イノベーションを発見する最高の場として初出展した新進気鋭のブランド625社をはじめとして、食と健康の未来を切り開く企業の出展で埋め尽くされました。
ナチュラル&オーガニック業界は2021年に7.7%成長し、2,740億ドル(約32兆円)市場となりました。パンデミックで消費者の行動が健康的なライフスタイルへと移行した事は、ナチュラル&オーガニックを求める新規需要も増え、2024年には売上3,000億ドル(約35兆円)、2030年には4,000億ドル(約47兆円)を突破すると予測されています。
私もこの寄稿を書き始めた2005年度から毎年参加していたNatural Product Expoが2020年から新型コロナウイルスによって中止となり、ようやくこの会場に再び参加できる事を本当に心から嬉しく思います。
会場はHot Products(注目商品)、Natural Specialty Foods(自然、嗜好食品)、Organic(有機認証商品)、Lifestyle(スキン&ボディケアやヘアケア、ランドリーなどを含むライフスタイル)、Supplements(サプリメント)と分かれており、最も多くのスペースを占めていたのがNatural Specialty Foodsでした。
今年の傾向は数年前に会場を埋め尽くしていたグルテンフリーや機能性食品から大きく変化し、食品からボディケアまでPlant-based(動物性を一切含まず植物を素材とした)をベースにした商品が大ブームでした。飲料では数年前から人気のCBD(カンナビジオールの略語:麻から抽出された中毒性の無い天然物質)を含んだ水やソーダ、ジュースがトレンドで、コンブ茶(紅茶キノコ)にCBDを混ぜた飲料もいくつか見かけました。
サプリメント関連では、長引いた新型コロナウイルス感染と直近のウクライナ問題等で不安な事が多く,不眠を訴える人口が増える中、睡眠を誘導し、不安やストレスを緩和させる素材が含まれた商品の出展が目につきました。
2023年のNatural Product Expo Westはアナハイム市コンベンションセンターで3月7日から11日まで開催の予定です。是非、来年こそは日本からも人々の健康と食の未来を変える為、多くの方々が参加されることを願っております。