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コンディショニングトレーナー 有吉与志恵 氏
有吉与志恵さんは、コンディショニング指導の第一人者として、これまでアスリート、タレントなどを含む1万人以上に運動・生活習慣アドバイスを行い成果を出してきた。今月の「ダイエット&ビューティーフェア2011」では、コンディショニングでカラダを変える秘訣を紹介する(講演9月27日、11:00~)。
●「コンディショニング」とはどういうものですか?
運動には「身体を整える運動」と、「身体を鍛える運動」があります。「コンディショニング」は、「身体を整える運動」にあたります。生活習慣やストレスなどによる不調は身体がマイナス状態になっていて、それをまず0地点に戻すことが大切。筋肉には関節の動きをつくるために働く「表層筋」と姿勢を安定させるために働く「深層筋」とがあります。生活習慣や癖で、使われすぎる筋肉、使われない筋肉が出てきて、このアンバランスがゆがみを生みます。生活習慣で出来上がったものは、生活の中で正すことが一番手軽で効果的なのです。
コンディションニングには、2つあって、「リセットコンデショニング」は骨格と筋肉を元々ある状態に戻す運動。これにはストレッチポールを使います。まず脱力して関節を小さく動かします。深層筋の緊張がゆるみ、関節の位置関係が元に戻ります。次に、「アクティブコンディショニング」は使わなくなっている筋肉を動かすエクササイズで、従来のレジスタンストレーニングに近いものです。正しい動きを忘れてしまった筋肉に動きの再教育することが狙いです。
●「コンディショニング」に関わったきっかけは?
競技者として現役を退き、フィットネスクラブでの仕事を始めたころ、がむしゃらに運動したり、膝にサポーターをしてまでSTEPを踏んでいる不思議な光景が目に飛び込んできました。インストラクターの中には体を壊してしまう人もいました。フィットネスはもともと予防医学としてスタートしたはずなのに。
当時アメリカ由来のエアロビクスとマシン全盛の頃でしたが、あまりにもアメリカ型至上のフィットネスに私は疑問を抱いていました。日本人に合った別のトレーニングがきっとあるはずと考えるようになっていました。日本人と米国人は、そもそも体格は違いますし、筋肉の付き方や長さも違います。一般的に米国人は伸筋群が強く、日本人は屈筋群が強いといわれます。これは狩猟民族と農耕民族の違いからでしょう。
30代半ば頃、「足躁術」という日本独自のフットセラピーを、スタジオでのセルフプログラムにするプロジェクトに携わりました。それが後の「エアロフィットセラピー」です。このことをきっかけに私は体調改善やコンディショニングというものにドップリと関わっていくことになるのです。
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有吉与志恵 氏
94年㈱ハースコーポレーション設立。05年自らのサロン「健屋(すこやかや)」、07年「CLEVA(クレバ)」、09年「HEARTH ISM(ハースイズム)」をプロデュース。同年、特定非営利活動法人日本体調改善運動普及協会設立。高齢者からアスリートまで幅広い層へのセルフコンディショニング指導の他学校や企業向けの講演・講習会に奔走。著書多数。