行政・業界動向

昨年のエステ市場3400億規模に

20120117_esthemarcket.jpgエステティックサロン市場の推移

 1月、2011年度のエステティックサロン市場調査の結果が発表された。㈱矢野経済研究所によると、昨年のエステティックサロンの市場規模は3,426 億円(前年度比96.9%)となり、3500 億円を割り込んだ。市場が縮小した要因は、来店サイクルの長期化や客単価の減少が一層進んだことに加え、周辺のリラクゼーションや美容関連業種との競争激化、規制強化による信販問題などがある。
 注目すべき動向としては、新事業開発の進展、海外事業の強化、一般化粧品市場への参入が挙がった。新事業展開では、従来のサロン業態では捉えきれなかった多様化する顧客ニーズに応えるため、スパや美容鍼灸といった新しいコンセプトの店舗や総合美容サロンの開発を行い、需要を創出しようとする動きが出てきている。
 


 海外事業の強化では、国内市場の厳しい状況を受け、化粧品で日本メーカーが大きな存在感を示している中国や香港をはじめ台湾のデパートに店舗を構えるチェーンも出てきている。また潜在顧客層へのアピールと物販強化の一環として一般化粧品市場へ参入も進んでいる。
 将来展望としては、団塊・団塊ジュニア世代をターゲットとしたサービスの普及や、シルバー世代の健康・美容意識の高まり、メタボ対策としてのメンズエステなど市場の拡大要因は多いと分析した一方で、国家資格が不要なことから悪徳業者やトラブルも招き入れ、消費者の信頼を損なっている面もあると指摘。安心して利用できる環境を整えるための業界の認証制度などを推進し、消費者の信頼を獲得することによって潜在ニーズを顕在化することが重要とした。

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