【特集:ダイエット】
かつて若い女性の関心事だったダイエットは、ビジネス対象の年代が大きく広がっており、ライフスタイルやニーズが違う消費者にどのような商品、サービスを投入するのかが問われている。IT 企業の参入も増え、複数の産業が連携した取り組みが模索されている。
市場全体は拡大基調
ダイエット市場は食品、機器、サービスの複数の市場にまたがるため、全体規模の算出が難しい市場といえる。それでも、トクホ飲料、ダイエット食品、サプリメント、ホームフィットネス機器、フィットネスクラブ、痩身のエステティック、デジタルヘルスケアなど、医薬品を除いた分野だけでも9,000 億円規模の市場と推測される。
毎年ヒット商品が登場するが、今年は4 月に発売された花王の「ヘルシアコーヒー」が話題になった。これは脂肪燃焼効果が期待できる「コーヒークロロゲン酸」を配合したトクホ飲料。売れ行きは好調で、同社では年間目標を当初の2 倍に引き上げた。トクホ飲料市場はここ数年縮小が続いてきたが、メッツコーラ、ダイエットペプシなどコーラのヒットが市場を牽引し、昨年1,998 億円(2011年比107%)まで拡大している。
また、テレビ番組の影響で8月にはサバ缶が売り切れた。これは、糖の代謝に重要な「GLP-1」が、“やせるホルモン”として紹介され、その分泌には青魚に多く含まれるEPA の摂取が重要としたが、代表的な食品としてサバ缶が紹介されたためだ。5 月には同じくGLP-1の分泌を促す「胆汁酸ダイエット」に有効としてマイタケや、杜仲茶などが紹介された。
10 月に開催された第34 回日本肥満学会(会長:東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科 門脇孝氏)では、褐色脂肪細胞がキーワードに挙がり、シンポジウム「白色・褐色脂肪細胞研究の最前線」が行われた。褐色脂肪細胞が活性化すると、全身のエネルギー消費が増えることが分かっているが、肥満度や加齢に伴って活性の低下、減少がみられる。この褐色脂肪細胞の活性には寒冷暴露や香辛料物質の摂取が有効とされている。
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