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「卵殻膜」に炎症性腸疾患改善効果

加藤特任教授は今後の展開に期待を込めた

東京大学と㈱アルマードが2007 年より研究していた卵殻膜摂食の生体への影響についての成果が世界的権威のある電子ジャーナル「ScientificReports」に掲載(3/8)された。

掲載された論文は、デキストラン硫酸ナトリウム誘発大腸炎マウスを使い、微粉砕された卵の薄皮である「卵殻膜」の摂取により、腸内細菌叢における①多様性の増加②病原性細菌の絶対数の減少③腸内毒素分泌の減少により炎症性サイトカイン産生の抑制④腸間膜リンパ節におけるTh17 細胞増殖の抑制、などのメカニズム作用が発生することを発見したというもの。卵殻膜は古くから炎症抑制作用を有することが知られているが、本研究ではこの卵殻膜をデキストラン硫酸ナトリウム誘発大腸炎マウスに給餌し、腸管上皮。損傷の修復と炎症腸疾患の改善効果を明らかにした。(ヒトでも同様の効果があるかについては今後の検討課題)

発表した東京大学の加藤特任教授は「卵殻膜によるIBD(炎症性腸疾患)予防、治療の可能性や、副作用がないと考えられるため患者のQOL を上げ、医療費削減にもつながる。また年間7000t 廃棄されている卵殻膜の利用は環境問題対策にもつながる」と期待を込めた。

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