未分類

Catch on fire.

★米国エステシャン日記2008 第2回★
エステティシャン 五十嵐ゆう子
 日本のニュースでも大きく報道されましたが、ラスベガスの目抜き通りにあるMonte Carlo Resort Hotel & Spa(モンテカルロ リゾートホテルアンドスパ)で溶接工事が原因で火災が起こりました。屋上付近で出火した3200室の大型ホテルでは多くの宿泊客や従業員全員が非難し、その際に17人が怪我をして5人が病院へ運ばれるという惨事になりました。


 ホテルの名の通り内部には大型のスパがあり、トリートメントを受けられていたお客様も、緊急ベルが鳴り響く館内で急いで服に着替えて屋外に飛び出され、リラックスどころか生きた心地がしなかった事と想像します。
 最初にニュースを目にした時、最近東京で起こったスパでの爆発火災が脳裏によぎりました。いやはや安全第一です。
 ところで英語にCatch on fireという言葉がありますが、これは火が付いて燃え出すと言う意味のほかに熱狂的な支持を得るとか、ブームに乗ると言う意味があります。
 美容のアンチエイジングに対処するボトックス注射は手術をせずに皺を消せるというプチ整形の手軽さから美容整形に始まり、メディカルエステティクスパまで浸透し、ボトックスカフェと呼ばれる、ボトックス注射をメインにしたスパが生れるほど欧米の美容業界に浸透しました。
 2002年の調査では1年に1.5ミリオンの米国人がボトックス注射を受けたそうです。しかし最近ではそのボトックス注射による危険性がメディアで大きく騒がれ始めました。
 今年に入って発表された米国メディカルレポートによれば、ボトックス注射が原因で16人の死亡事故があったことがわかりました。そしてFDA(米国食品・ドラッグ協会)には180人からの副作用による苦情が届けられています。
 4年ほど前に、私が出会ったクライアントの1人にもボトックス注射を医師の経営するメディカルスパで額に受けた際に、注射針の位置にミスがあったらしく左の方が不自然に引きつってしまった方がいます。彼女の友人がそこで働いていたので格安で受けた施術のため、結局お金だけ返してもらいあとは泣き寝入りという形になったそうです。
 
 ボトックス注射は医師または看護婦の免許が無いと処方出来ないのですが、中国人や韓国人が多く移住しているチャイナタウンと呼ばれる地域ではそれらの免許をもたない一般のエステシャンがボトックス注射をしているという恐ろしい噂も耳にします。
 そんなボトックス注射[K.I.1]やコラーゲン注射に代わる安全で効果も高い夢の商品がスウェーデンのQ-Medカンパニーが開発したRESTYLANE and HYLAFORM(ヒアルロン酸レスチレン)注射です。
 体内で溶け易い動物由来のコラーゲンよりも、バクテリア発酵によって生合性的に生産され化学的に安定化さした非動物性で分子のサイズが大きいため長い期間の効果が期待出来、食中毒を起こす毒素の一種であるボツリヌフ菌と比べ、アレルギーをおこす確立は殆どないので安全性が高いというのが、大きな特徴だそうです。
 
 RESTYLANE and HYLAFORMは今後急速に研究と開発が進みボトックス注射のように急速にアメリカ美容業界に浸透していくと予測されています。エステ業界で使用されるプロダクトにも、コラーゲン入り美容クリームのようにRESTYLANE and HYLAFORMを含んだものが出てくるのでしょうね。
 Catch on fire!ブームに火が付くのも遠い未来ではありません。

イベント情報

PAGE TOP