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【今月のトップ記事】老舗フィットネスクラブ、効率化、スリム化で再生


「ドゥ・スポーツプラザ豊洲」(東京・江東区)

 スポーツクラブの黎明期といわれる1972年、東京豊洲に「ドゥ・スポーツプラザ晴海」が誕生した。ボウリング場、テニススクール、ゴルフ練習場、宴会場を備え、5階建て、延べ床面積2万1,351平米ものスポーツと娯楽の超大型施設だった。運営は日本製糖㈱余暇開発本部。
 その後、2006年10月に開業した商業施設「アーバンドッグららぽーと豊洲」(江東区豊洲2丁目)内に移転し、約3,700平米というコンパクトな施設に集約した。豊洲エリアの再開発を背景に、移転後の会員獲得も順調に進み、運営コスト増や会員数減少に悩むフィットネス産業界にあって、的確な事業の見直しと徹底したスリム化戦略の成功が話題になっている。
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 移転前の「晴海店」は、超大型施設だったものの施設の老朽化、会員の高齢化、周辺振興施設の増加によって会員は横ばい状態にあった。当時、フィットネス会員は3,000名程度。これらの会員を減らすことなく、スムーズに新店に移行させることが大命題だった。
 そこで面積効率を第一に考え、ゴルフ、ボウリング、テニスなどのアイテムを削り、フィットネス事業に特化する道を選んだ。物販などの付帯事業は在庫管理の煩わしさ等の経験からアウトソーシング化を徹底、省力化した。結果、毎月、プロショップで150万円、エステも2ベッドで200万円の売上げを見込めるようになった。スタジオプログラムも30分~45分単位に圧縮し、参加率を高め回転効率を上げることを目指した。
 2年目に入った現在、会員数4,300名、30代の女性と35歳~45歳男性がボリュームゾーンとなった。フルタイム、デイタイム、ナイトと会員分類もシンプルな設定にした。
 また、人気事業のひとつにスイミングスクールがある。ベビー、キッズ、マタニティ、選手向けなど、指導実績のあるトレーナーによるプログラムが人気だ。現在、2,000名を超えるスクール会員がいる。
 今後について、同店支配人の淵健二氏は、「豊洲というエリア特性を踏まえ、もっと地域に特化した営業戦略を考えていく。そのために、ららぽーと豊洲という商業施設との協調と、高層タワー住民へのアプローチがポイントになる」と話す。

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