ダイエット&ビューティーフェア

【展示会報告】プロが集結する美容展示会、3日間で約27000人来場

 第17回ダイエット&ビューティーフェア、第4回アンチエイジングジャパン、第9回スパ&ウエルネスジャパンが9月10日―12日、東京ビッグサイト(西1・2ホール、アトリウム)で開催された。3日間で26,966人(昨年26,953人)が来場。会場内各所で熱い商談が繰り広げられた。

「AI」や「温泉」が目指す未来の健康・美容の姿に注目

ダイエット&ビューティーフェア2018(アンチエイジング ジャパン、スパ& ウエルネス ジャパン)が東京ビッグサイトで9月10 日-12 日開催された。恒例のイベント「ビューティ& ウエルネスサミット」は、経済産業省ヘルスケア産業課課長西川和見氏の基調講演でスタートした。高齢化の現状や「健康経営」への取り組みについて紹介。働く女性の体調不良改善にも言及した。続いて、理化学研究所の桜田一洋氏は、来る「超スマート社会」や、AI や脳科学が変える健康・美容産業の未来について紹介した。その中で、これからの健康や美容産業はテクノロジーが及ばない心の領域にもっと目を向けるべきとした。最後に健康と健康と温泉フォーラムの合田純人氏は、今年5 月の世界温泉地サミット(大分県)でも紹介された「クアからウエルネスへ」移行するイタリアなど欧州の温泉地利用の現状と日本との違いについて解説し、現代人の課題である心の生活習慣病には、魂や心を癒す「ウエルネスの場」が求められていると語った。

ジャパンメイド・ビューティ アワードは沖縄 石川酒造場「美らBio」

36 品のエントリーがあった「第4 回ジャパンメイド・ビューティ アワード」は、8月に審査会を経て9 月頭発表され、最優秀賞に「美らBio」(沖縄 石川酒造場)が輝いた。「デザイン、コンセプト、価格バランスなどが優れている」と多数の審査員の票を集めた(※4 面下表)。また、今回は、制度やサービスといった取り組みもエントリーがあった。中でも北海道バイオ工業会が推進する、機能性食品の独自制度の取り組みについては特別賞として日本抗加齢協会賞が贈られ、今後他の地域の同様の取り組みの授賞も期待されている。2 部のジャパンメイドビューティ研究会では、アイスタイルの山田メユミ氏、過去授賞からクレコス暮部達夫氏、エール倉本哲氏が登壇。地域発美容商材の課題や、自身の取り組みについて語った。審査員からは「回を重ねて、デザインやコンセプトなどブラッシュアップされてきた」と評価する一方で、「消費者の目線の必要性」が今年も課題として指摘された。

アンチエイジングイベントはいずれも満席に

日本抗加齢協会副理事長森下竜一氏、アンチエイジングネットワーク理事長塩谷信幸氏による「アンチエイジング最前線」と題したセミナープログラムは今年も立ち見が出る人気となった。今回は、韓国慶南大学教授で韓国アンチエイジング協会事務局長のキム・ヒュンジュン氏(右上)が韓国の健康寿命延伸への取り組みについて語った。日韓の抗加齢の第一人者の競演となった。 2 回目となる「アンチエイジングカフェ」の今回のテーマは、「働く女性を応援する地域の機能性素材」。各地から提供さ
れた機能性素材を使ったオリジナル「美人スイーツ」(パンナコッタとコーヒー)が振る舞われた。和洋女子大学准教授の多賀昌樹氏による機能性食材についてのミニセミナーの後、現役国際線CA の片山ゆうこさんらが加わり働く女性の悩みと食についてトークショーが行われた。働く女性が抱える悩みや、食の持つ可能性を共有できた時間となった。

フォーカステーマセミナー「糖化対策と糖質摂取」「骨と筋肉」人気

昨年人気だった「抗糖化」セミナーを今回は領域を拡大し「糖化対策」「糖質摂取」「骨と筋肉」の3 本建てで開催された。スピーカーは、同志社大学糖化ストレス研究センター八木雅之氏、柏たなか病院の山内俊一氏、リハビリテーション科専門医で形成美容外科医の松宮詩依氏。今年も各講座とも立ち見となった。

「美ボディメイキング」活況

2011年からスタートした企画「美・ボディメイクライブステージ」は今年15 講座が開催された。ストレッチやフィットネスなどのパーソナルトレーナーに加え、タレントの中島史恵氏や、ケンハラクマ氏、芥川舞子氏などのヨガ講師陣が入って充実の
プログラムとなった。また森弘子氏や山崎志保氏といったボディビルの専門家が提案するボディメイクに注目が集まった。「筋トレ女子」の言葉が市民権を得てきたように、展示ブースでも、筋トレやプロテイン摂取への大きな関心が覗えた。これまでの施術を中心とした受け身の美への取り組みから自ら運動や栄養への情報を収集し積極的な行動をサポートするビジネスへシフトしている層が増えてきた。
美容・健康産業を取り巻く環境は同展示会がスタートした17 年前に比べ、大きく変化している。高齢化と国際化の下、健康や観光分野への期待は高まり、溢れる情報や多様なライフスタイルに応えるサービスや製品のビジネスモデルが 登場してきた。

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