㈱サティス製薬(埼玉県吉川市)は、セラミドやコラーゲンを豊富に含み、優れた保湿機能を発揮する高保湿ナマコエキスを開発した。
同社では、ナマコの産地・長崎県大村湾で廃材となっていた余剰の食用ナマコに注目し、化粧品原料として再利用した。使用したのは食用になるクロナマコ。ナマコは体壁をたんぱく質の7割がコラーゲンから構成され、さらにセラミド、サポニンなどを含んでいる。
同社ではナマコエキスの保湿効果を確認するため、ヒアルロン酸溶液と比較して乾燥条件下での水分蒸発率を調査した。結果ナマコエキスはヒアルロン酸溶液や無添加水溶液と比較して顕著に水分の減少を抑制し、優れた保湿力を持つことが分かった。
また、洗浄成分であるサポニンを多く含むことから石鹸やシャンプーとしての利用も期待できるという。
同社では、別の地方のナマコでの応用も検討するとともに、同じように地方に眠っている素材の有効利用も進めていきたいとしている。