愛知県豊橋市は、豊川用水の豊かな水と温暖な気候に恵まれ、農業が大変盛んに行われています。稲作・麦、露地野菜、果樹、園芸作物、など多種多様な作物が栽培されており、全国トップクラスの農業産出額を誇る産地となっています。
ご紹介する豊橋糧食工業㈱(愛知県豊橋市:伴野乙彦代表取締役社長)は、昭和21 年の創業以来70 年余り、麦を食べやすいように加工(麦ごはん用や味噌用等)する精麦業を営んできました。平成27 年からは、愛知県豊橋産大麦(機能性もち大麦)の生産農家と連携し、シリアル商品を完成させ、『農商工等連携』事業として経済産業省及び農林水産省から認定を受けました。
日本人は食物繊維が1日約5g 〜7g ほど不足していると言われており、『もち麦シリアル6.6』一袋で、不足分の食物繊維を補うことができます。
また、『もち麦シリアル5.5』は、『機能性表示食品』として消費者庁長官に届出し、「大麦β- グルカンには、高めのLDL- コレステロール値を低減させる、腸内環境を整える機能があること」を一般消費者にもアピールできるようにしました。
平成30 年には、GABA を含んだ国産発芽大麦粉、オメガ3 を豊富に含むローストアマニ、アーモンド等を配合した「大麦シリアルバー」を開発しました。
ネット販売で着実にリピーターを増やしつつ、国内では、「ダイエット&ビューティーフェア」「健康博覧会」などの出展による販路開拓、海外では、「FOOD EXPO」(香港)、「FOOD TAIPEI」(台湾)、「SIAL PARIS」(フランス)などへ出展し、米国、香港、台湾への輸出が実現しています。国内外における健康ブームや健康意識の高まりを受け、国産大麦の大麦β- グルカンにより美容効果が高まる「インナービューティ」を世界に 発信しています。
(独)中小機構 中部本部チーフアドバイザー 成瀬 道朗
中小企業者や農林漁業者等が行う新事業創出支援を実施。中小企業診断士、6次産業化プランナー