アンファー㈱ 商品開発部部長 波間 隆則氏
2005年3月に発売を開始し、08年には店頭で売れ筋商品となり、一気に認知が進んだ薬用シャンプー「スカルプD」(アンファー)。この4月末にリニューアルを果たし、髪のためのサプリメントも発売した。
ニッチだった男性薄毛のシャンプー市場にスポットを当て、一躍期待の市場に押し上げた。販売数は200 万本に迫る勢い。商品開発部の波間部長に話しを聞いた。
-「スカルプD」の開発経緯や、当時の市場について
1999 年から関連のクリニックで販売を始め、2005 年3 月から一般販売しました。当時はまだ、泡立ちや香り、髪のツヤ、まとまりなどが多くのメーカーの関心事で、頭皮を意識したシャンプーはほとんどありませんでした。
そんな中、頭皮の脂をしっかり取ることを追究したスカルプD は、まさにニッチ商品そのものだったと思います。
「オイリー」タイプは、いまや販売の9 割程度を占める人気商品となっていますが、発売当初は、何千円もするシャンプーが簡単に売れるとは想像もしていませんでしたから、ネット中心で細々と販売していました。
ところが東急ハンズで扱っていただくようになってから状況は一変しました。
私たちは長年、クリニックで薄毛治療をしてきた臨床データから、薄毛の原因としての頭皮環境に早くから着目していました。
脂漏性皮膚炎が抜け毛の原因の可能性が高いこともわかっていました。そういった研究に基づいて、
外用や内服を処方するような感覚で開発・発展したものが、今日のシャンプーやサプリメントなのです。
他、紙面では下記の内容について伺いました。
商品改良へのスタンスは?
ここ数年、育毛市場に変化は?
ヒットの要因と今後の戦略は?