(株)富士経済が今月4日に発表した機能性化粧品(スキンケア、ベースメイク、ボディケア、ヘアケア)の国内市場調査によると、2019年の市場規模は2兆2,541億円(見込)で、昨年比102.8%の微増と予測する。複数のメーカーから相次いでシワ改善の医薬部外品が市場に投入され、剤型や価格面のラインアップが充実したことによりエイジングケアアイテムの需要の広がりがみられたことや、インバウンド需要も土産品が下支えしたことで伸びているという。
機能性化粧品市場の6割弱を占めるスキンケアの中でもエイジングケア訴求のものや、“安全”、“低刺激”をうたった敏感肌対応、UVなどのホワイトニングアイテムが堅調だ。シワ改善化粧品は、17年にポーラが「リンクルショット メディカル セラム」を発売して以降、資生堂、コーセー、カネボウなど大手がこぞって新商品を投入。昨年はコーセーがシワ改善化粧品として初の化粧水と乳液を投入している。
また敏感肌対応の化粧品は前年比107.9%と伸長率が高く、中国でのインフルエンサーの情報発信の影響を受けたインバウンド需要の増加や敏感肌ブランドの美容効果の高さが評価されたことで、市場が拡大したとみている。さらに敏感肌ブランド初のしわ改善の医薬部外品や、大手メーカーがアクネ対応ラインを市場に投入するなど、機能の複合化が進んだことで、今後、“安全”、“低刺激”に加え、より高い美容効果を得ることのできる高機能アイテムを求める消費者の需要増加が見込まれ、さらなる市場の拡大を予測している。