帝国データバンクは20日、「理容業」と「美容業」の2019年度の倒産件数は180件(前年度比9.1%増)で、2年ぶりに前年度比を上回り、過去最多を更新したと発表した。負債総額は、58億6,600万円(前年度比34.0%増)で、2年連続で前年より増加した。
現在、理美容施設は全国に約37万店舗(『衛生行政報告例(2018年度)』厚生労働省)あり、店舗数過多による同業他社との競争や、家賃・人件費等の固定費負担、広告費などで、収益を圧迫している施設が多くみられる。
また今回の新型コロナウイルスの感染拡大で、エステティックやネイルサロン、脱毛サロン等が政府による休業要請施設の対象になる一方で、理美容施設が対象から外れたことで、協力金の支給対象も除外された。(地域によっては給付金で対応)。営業を継続する施設では、感染拡大の防止策を徹底しているものの、来店客数・客単価の減少や、来店サイクルの長期化により、事業継続が困難になる中小事業者が増加すると予測している。