【美の仕掛け人に聞く】
㈱東急スポーツオアシス 開発本部 ショップ事業部長 花咲 好伸氏
㈱東急スポーツオアシス(東京都世田谷区)は、首都圏を中心にフィットネスクラブ32 店舗を展開している。業界ではいち早くプロショップ販売から通販へ転換。
「フィットネスクラブが提供する独自の通販」を目指し、現在は年商10億円の業界一の通販事業に成長した。今回は、事業の立ち上げから携わるショップ事業部長花咲好伸氏に話しを聞いた。
● 通販の立ち上げの経緯や成長の過程は?
2000 年6 月に楽天のネットショップを開いたのが事業のスタートです。エアロバイクやストレッチビデオ、テンピュールの枕などを販売していました。当時は、まだ楽天もショップ数が100 店前後で健康関連も僅かでしたから、競争も少なく良いスタートを切ることができました。アイテム数を増やすほどに売れ、半年経った頃には月商1,000万円を超えるまでになりました。
翌年には、アブトロニックが出て一層拍車がかかりました。2006 年には、施設のプロショップを廃止し、自社商品を次々増やして通販事業への本格的な取り組みが始まりました。ジュピターショップチャンネルでのテレビ通販を始めたのもこの頃です。
プロショップだけのころ4 億円だったショップ事業部の売り上げは、現在、10 億円規模にまで成長しました。順調に成長しています。
● フィットネスクラブの物販とは?
2000 年当時のスポーツジムの物販というと、施設のプロショップでの販売が主流で、ちょうどウエアや水着に加えサプリメントが増えてきて、業界でも物販収入に目を向け始めた時期でした。しかし、そもそもフィットネスクラブは変動費が非常に少ない業態で、家賃、人件費に少しの販促費を加えたいわゆる固定費が大半です。
そこでは物品の販売収入はあくまで付帯ですから各店舗任せのところが多く、事業全体の収益性が見えにくい状況でした。それで、我々は、より明確にするために一元管理にし、透明性を持たせようとしました。
その結果、物販事業拡大のためには、もっと外に向けて広く通販を強化することが必要になりました。このことは、常々考えていた退会者へのアプローチとしても有効でした。退会理由の多くは当初のモチベーションを維持できないからですが、一度は、自分の健康に投資しようと考えた健康への感度の高い方々ですから。
紙面では、下記の内容についても伺いました。
・これまでの売れる商品に共通点は?
・今後の展開について