挨拶する実行委員長の稲田二千武氏
11月9日、鳥取県米子市(米子コンベンションセンター)で、「温泉とスパの融合と地域活性」と題したシンポジウムが開催され、旅行関係、行政関係などから270人が参加した。主催は大山活性化温泉プロジェクト実行委員会、後援は鳥取県、米子市、鳥取大学、米子商工会議所他。
大山活性化温泉プロジェクト委員会は、同市大山町大山寺地区で掘削された温泉の活用で地域活性しようというもの。
来賓として平井伸治鳥取県知事(代行)、野坂康夫米子市市長、能勢隆之鳥取大学学長、坂口清太郎米子商工会議所会頭、森田増範大山町町長がプロジェクトへの期待を込めた挨拶の後、同実行委員長の稲田二千武氏(ファミリー㈱代表取締役社長)が「大山活性化温泉プロジェクトの実践と展望」と題した基調講演を行った。稲田氏は、プロジェクトについて「すばらしい歴史、文化、自然環境を背景に、地域を挙げての取り組みが重要。将来は、全国に、世界に向けて大山の魅力を発信していく」と力強く語った。
第二部のシンポジウムではNPO健康と温泉フォーラム常務理事合田純人氏、NPO日本スパ振興協会理事長岡田友悟氏、建築家海老沢宏氏、地域活性学会理事舘逸志氏らが、「温泉とスパの融合」をテーマに各分野から意見を発表。合田氏は、「日本に温泉が3000カ所以上もある中、大山でなければ出来ないことをやらなければならない。大山には神秘の世界がある。精神を解放する体と心の湯治があってもよいのでは」と提案。その他、各シンポジストからも美と健康ニーズからみたスパの位置づけ、温泉とスパの違い、スパの世界的な潮流、魅力ある温泉建築といった発表が続いた。
シンポジウム終了後は、プロジェクト第一弾としての大山レークホテルの最新スパ施設の視察と交流会が行われ、平井伸治鳥取県知事も駆けつけ祝辞を述べた。参加者の間で、地域の企業や行政が一体となった大山の取り組みへ期待する声が多く聞かれた。