ヘッドライン

大山発、「温泉地型スパ」の新提案

1215main.jpg
鳥取県米子市大山町「大山レークホテル」

地域資源と癒しテクノロジーの融合

 山陰地方には皆生、玉造、三朝等々名立たる温泉地がひしめく。昨年、大山中腹に湧き出た大神山温泉を軸に地域の活性化策が始動した。地元の産学官が一体となった大山温泉活性化プロジェクトだ。その第一弾として12月1日「大山レークホテル」がスパを導入しリニューアルオープンした。


地域資源とテクノロジーで、癒し提供
 米子から車で南へ20分。「大山レークホテル」は大山山麓の湖畔に建つ高級リゾートホテル。森林に囲まれ全室湖に臨むそのホテルからは、紅葉や雪景色など大山の四季が堪能できる。ひと頃は、関西圏からの避暑や登山、スキー客で賑わったが、ここ数年はご多分にもれず景気低迷の影響を受けていたという。
 ところが、今年4月マッサージチェア製造販売のファミリー⑭(大阪市)が経営に乗り出し状況は一変した。同社代表取締役社長稲田二千武氏は「これまでの温泉、自然、食事だけでは、リピート客は減少し、価格競争で収益率は低下する。真の癒しを提供し顧客満足を上げなくては」と、大規模なリニューアルを図った。
 
 全36宿泊室の内、1階エリアの8室を全面改装、メディカルスパルームと呼ぶコンセプトの異なる温浴個室6室とカウンセリング室、共用のセルフ施術室に生まれ変わった。稲田社長は「心と体の健康と美容という付加価値で、大山という神秘の魅力と自然環境の中、癒しの時間を提供する。そのために、これまでマッサージチェアなどで構築してきた健康や美容、癒しのテクノロジーをふんだんに盛り込んだ」。
 
 「メディカルスパルーム」の空間デザインは、高級スパや温泉の建築で実績のある海老沢宏氏を起用。湖の景色を取り込んだ和モダンの空間に生まれ変わった。五感に働きかける癒しを一度に体感できる空間は、最新の自動ロッキングベッド、天井のLED光、人工炭酸泉の大型浴槽が備えつけられた。カラーセラピー、1/fのゆらぎセラピー、ミュージックセラピー、温感セラピー、エアーによるウェーヴセラピーなどで構成される。
 
 「メディカルビューティルーム」と呼ぶ共用の施術室には、最新美容機器や電位、低周波、超短波治療器を複数台備え、美容と健康の施術をスタッフの指導の下セルフで自由に利用できる。
 
 個室は時間貸しとなりその利用前後にメディカルビューティルームで自由に過ごす。地方スパの課題である施術者確保とそのコストパフォーマンスの悩みを克服し、生産性を高められることは魅力だ。温泉スパのビジネスモデルとして業界内で期待する声も多い。
大山レークホテル
〒689-3317
鳥取県西伯郡大山町大野湖畔
TEL 0859-52-3333
http://www.daisen.com

イベント情報

PAGE TOP