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2011年 ビューティ、ウエルネス成分のトレンド

五十嵐ゆうこの米国発、ビューティ&ウエルネス情報(1)
 皆様、新年明けましておめでとうございます。私の寄稿のタイトルを今年からリニューアル致しました。今年からは気持も新たに美容と健康を包括した幅広いアメリカの情報を一早く読者の皆様へお届けしたいと思います。
 年の始めの第一弾は、業界のサイト上にて発表された2011 年に注目される新商品の原料についてのトレンドを紹介させていただきたいと思います。
 新商品の開発に慎重な体制を取り始めたメーカー達は原料の使用に関し、実際に科学的な裏づけがあるのか、否かを注視し始めました。特に数年前から話題となっていましたステムセル〔ES 細胞〕を使用したスキンケア商品が、皮膚の若返りを含む細胞の成長を誘発すると言われてきました。しかし、実際に使用しているES 細胞は非発育性の胚(はい)性幹細胞であり皮膚への浸透が不十分である為、ES 細胞を含んだ外部に使用するクリームや美容液は、主張されるような生物学的な結果を生じないことがしばしばあるそうです。


 新商品の製剤は、植物性の物質からペプチドや酵素などの栄養素を抽出して使用することにフォーカスし、皮膚自身が本来持つ幹細胞を環境的なダメージから保護する効果や、皮膚自体を修繕し、細胞や組織を生み出す最善のチャンスを皮膚に提供する働きを狙っています。
 (1)先ず一番に注目されるのがアミノ酸の短い鎖で出来ているペプチドです。肌を引き締めてコラーゲンやエラスチンの生成を助けるペプチドは、スキンケア製剤において人気があるプロテインに類似しており、その利点は今後も人気を得て、原料としての使用が続くそうです。
 (2)フリーラジカルが身体に与えるダメージを防ぐ抗酸化物質は、ビタミンA、ビタミンC、ビタミンEやアルファ−リポ酸 DMAE、ユビキノンや、ザクロやアサイベリー、ブロコッリー、グリーンティ、ほうれん草、チョコレート、果物や野菜から抽出されます。これら自然な食物から発見される抗酸化物資は、広範囲にわたる活用があり、スキンケアにおいても幅の広い使用が維持されるでしょう。
 (3)グリコール酸、乳酸、サリチル酸等は皮膚の角質を取り除き肌を引き締める作用もあり、老化防止における申し分ない優れた構成要素です。しかし使用に関しては慎重なコントロールが必要とされるので、専門的な使用の指示が為される酸の活用が効果的な結果を生み出します。
 補足として、今まで支持が高かったオーガニック&ナチュラル志向の製品に関しては、例えば化粧品はパラベン不使用を謳うなど合成保存料の代替えが、どこまで製品腐敗を防げるのか?という安全性の問題が囁かれ始めました。USDA〔米国農務省認定〕オーガニックの化粧品よりも、機能や安全性の面で優れている方が良いのではないかと言う意見も消費者の間で上がっているようです。オーガニック&ナチュラルを売りにしてきたメーカーにとって、今後はこの問題を解決する事が新商品開発と同時に重要となって来ています。

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