「アクア&スパシンポジウム2006」が3月17日、東京ビッグサイトで行われ、ホテルや旅館などの宿泊施設や温泉や温浴、スパに携わる人たち約200人が集まった。
「日本におけるスパのサービスの最新動向と戦略」と題したパネルディスカッションでは、NPO法人日本スパ振興協会副会長の小柳幸子氏をコーディネーターに、「フォーシーズンズホテル椿山荘東京」宿泊支配人の長谷部弘之氏、「マンダリンオリエンタル東京」ザ スパ アット マンダリンオリエンタル東京 オペレーションマネージャーのセラ・ワトソン氏、「Day Spaマリアズハート」オーナーの北村加奈氏の3人がパネリストとして登壇した。
はじめに小柳氏がスパとエステの違いについて「常に効果を求めるのがエステで、心身共に癒す所がスパで、いずれも十分な時間を要することが前提」と説明。その後、ディスカッションに入り、施設コンセプトについて、長谷部氏は「東京のアーバンオアシス」、セラ氏は「ラグジュアリースパのリーダーになろう」、北村氏は「ストレスをいかに軽減できるか」とそれぞれ話し、小柳氏は「独自性を持っている施設がスパ施設の基本となっている」とまとめた。
さらに、日本でのスパの認識について、長谷部氏は「海外と比べると日本でのスパトリートメントの認識はまだまだ浅い。スパ初心者というお客様に対しては、エステとスパの違いを積極的に伝えるようにしている」と、小柳氏は「スパを初めて体験するお客様は自分が何をしたいのか分からないことが多い。その場合、施設側にはきちんとしたカウンセリングが必要となってくる」とアドバイスした。
そのほか、スパセラピストの教育にも触れ「資格よりも経験が重視される」(セラ氏)、「施設を運営する側として、その人の技量を知る資格がとても重要となってくる」(長谷部氏)などの意見が出た。
最後に小柳氏は「スパ施設が生き残るかは結局、お客様の評判に左右されることが大きい。トリートメントがよければ、必ずお客様は戻ってくる。名門スパというだけで満足するのではなく、これからはプラスαが必要となってくる」と締めくくった。