財務省は3月7日、平成22年の全国の税関における偽ブランド品やコピー商品等の知的財産侵害物品の差止状況をまとめた。同省によると、昨年1年間に税関で差し止められた偽ブランド品、コピー商品は23,233件(前年比6.3%増)となり、4年連続で2万件を超えた。輸出元の約9割は中国となった。
品目別に見ると、以前は高級ブランドのバッグや衣服が多かったが、最近では傾向が変わり、美容関連のヒット商品をすぐに反映したコピー品が急増している。具体的には、海賊版のエクササイズDVD(著作権侵害)、ダイエット用のベルトなどがあるが、中でもデザインを模した美顔ローラー(意匠権侵害)が顕著に増えているという。同省の五十嵐副大臣が視察した7日にも、美顔ローラー「ReFa(リファ)」(㈱MTG)のコピー品が発見された。
これらのコピー品は再利用できないように破壊後、廃棄処分される。7日にも約71,000点が処分された。また、これらの商品を輸出入した場合は関税法違反となり、10年以下の懲役または1000万円以下の罰金、または両方という厳しい処分が課せられる可能性があるという。