コロナ禍によるマスク生活が長引き、メイクコスメの売上が大幅に減少する一方、眉や目元の印象をよくする“マスクメイク”の需要が伸びた。インスタグラムなどSNSでもメイク動画が注目を集め、落ちにくい口紅として昨年ケイト「リップモンスター」が大ヒットするなど、新たな需要も喚起した。今後、徐々にマスクを外す機会が増えていく中、メイクのトレンドはどう変わっていくのか。
花王(株)ビューティリサーチ&クリエーションセンターは14日、コロナ禍によるメイクやヘアスタイルの変化を調査し、今後のメイク予測について発表した。
2019年春頃には、韓流メイクの影響を受け、肌の美しさを際立たせるためのベースメイクへの意識が高かったが、マスク生活に突入して大きく変化。ベースメイクは薄くなり、目元を際立たせたメイクになっていった。同社では、今後、マスクを外してもきれいに見せるため、マスク生活中のラフなメイクを変化させた華やかなメイクへと変わっていくと予測する。
その背景について、同社所属のメイクアップアーティスト・原島麻由美氏は「マスク生活で自分らしい工夫をする中で、新たなメイクの可能性を感じられたことが影響している」と考察する。今年4月実施の「カラー・メイク嗜好調査」でも、メイクする目的は何かとの質問に対して、「お洒落を楽しむ」、「楽しい気分になる」との回答が前年より増加傾向にあり、今後もポジティブなメイク意識が上昇していくとみている。