行政・業界動向

健康と温泉フォーラム一年ぶりの月例研究会を開催

NPO法人健康と温泉フォーラムは21日、「草津温泉に学ぶ温泉の今後の展望」をテーマに、一年ぶりとなる月例研究会を開催した。

研究会の第一部では、同フォーラムの前会長で、群馬大学名誉教授の白倉卓夫氏が「温泉医学と保養地学」と題して講演。体内機能リズムを整える温泉療養法の効果や、温泉保養地を支える保養地学確立への期待について語った。また、札幌国際大学スポーツ人間学部特任教授の大塚吉則氏は、温泉療養による糖尿病へのアプローチについて講演し、継続した温泉入浴と温泉プールでの運動で、4週間後に食後血糖値がほぼ正常値に戻ったという事例を紹介した。

フォーラムでは基調講演を踏まえ、意見交換も行われた。

また第二部では「近代温泉史に学ぶ今後の温泉」と題し、群馬大学共同教育学部教授の関戸明子氏と群馬県温泉協会会長の中澤敬氏が講演した。中澤氏は17年に発足した「温泉文化ユネスコ無形文化遺産登録推進協議会」の発起人の一人で、日本の温泉文化の無形文化遺産登録に向けた現在の取り組みについて紹介。課題として、温泉文化の定義の明確化や温泉文化保護の必要性を検証するとともに国内法による枠組みの確認と強化、さらに国民的な運動へと発展させていくことの重要性について挙げた。

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