連載

Focus on digestive health boosts probiotic products(腸内環境の健康を強化するプロバイオティクス商品に注目が集まる)

アイルランド発祥で世界をリードする食品開発企業Kerryグループの傘下でウィスコンシン州ベロイトにある米国拠点Kerry Inc.が直近でおこなった調査によれば、消費者の多くが免疫向上を望む現在の環境において、プロバイオティクスに関心が集中していると発表しています。

同社は16か国で13,000人以上の消費者を対象に調査を行いました。回答者の1/4近くにあたる24%が、過去6か月間にプロバイオティクスを含む製品を使用していたことが判明しています。これは2年前の2019年に行った調査結果の21%の値から確実に増加しています。また全体の44%は今後プロバイオティクスを取り入れる事を考えていると答え、これも2年前の40%から増加しています。そのプロバイオティクスの知識がある人のパーセンテージは2019年で42%でしたが、現在は回答者のほぼ半数である47%がプロバイオティクスやその他の培養菌についての詳しい情報を持っていると回答しています。特にその知識の高さは、ラテンアメリカ(63%)と北米(61%)の消費者に集中していました。

この結果は消費者が腸内環境の健康強化に強い関心があることを裏付けており、米国内でもプロバイオティクスの需要が高まり続け、ヘルシーなライフスタイル関連商品の購入においてトップ3にランクされていると報告書は述べています

同社のアナリストは「高齢化や自粛によるライフスタイルの変化などが、消化器疾患の有病率を増加させました。そしてパンデミックが健康により積極的にアプローチする行動を加速させ、消費者はお気に入りの食品や飲料製品に含まれる機能性成分に関心を持ち、プロバイオティクスが消化器の健康と全体的な健康の両方をサポートする能力があることについてどんどん知識を得てきています。 したがって科学に裏打ちされたプロバイオティクス菌株を含む飲料やヨーグルト、シリアルなどの機能性に優れた商品は、さまざまな市場のニーズを満たすことができます」と語っています。

グロサリーショップ内に並ぶプロバイオティクス関連商品

プロバイオティクスを含む商品はもはや健康食品店のみならず、米国のグロサリーショップ内でも豊富にスペースをとって販売されており、その選択も年々増えてきてるように思います。ここ十年間ヒットを続けているコンブ茶(紅茶キノコ)もそうですが、最近では韓国発症のキムチやドイツの伝統料理ザワークラフトのコーナーも拡大されてきています。

 

 

※ダイエット&ビューティーフェア2021(9月13日~15日)展示会内で9月15日、同氏セミナー「ポストコロナにおける米国健康・美容事情アップデート」(聴講無料)が行われる。聴講希望は展示会HPで来場事前登録後、セミナー・イベントページから申込みが可能。

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五十嵐 ゆう子 Yuko Igarashi

流通ヘルス&ビューティコンサルタント
米国在住の流通専門家。グロサリー業、ドラッグストアを始めとする小売流通全体のコンサルティング&通訳を兼ねるスペシャリストとして活躍。また児童教育や美容・健康産業にも精通し、「DIET&BEAUTY」でコラム(米国の健康・美容最新事情)を15年近く掲載中。その他に日本生協連合会生活資料、イズミヤ総研などの執筆を手掛けている。

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