米国ではこの4月中に16歳以上の国民全員がワクチン接種の対象となり、既に人口全体の半分以上は最低でも一回の接種を終えています。
私もこの4月12日に1回目のワクチン接種を受けました。実は4月頭に予約した際にはワクチンタイプを選択できたのですが、丁度ジョンソン&ジョンソンのワクチンで血栓が起こるかもしれないと報道された直後だった為、ファイザーのみの選択となりました。ワクチン接種の会場は1回目の摂取と2回目の摂取で部屋がわかれており、私の部屋では1列10 名程のグループが8列に並び、先頭にそれぞれ看護師が控えていました。指定の椅子に座ったまま10分ほど待機していると、ローラーのついた椅子に座りながら、看護師が隣までやって来ました。
本人確認と身体の状態などの問診を簡単に行った後、消毒して腕の筋肉をつまみ「あ、打つのね!」と思い、注射器から顔をそむけた途端、「はい、終わりましたよ。15 分はこのままの状態で座っていて下さいね」と言われました。結局、痛みは皆無で、その日は何ともなく就寝しました。
翌朝も接種した箇所に痛みを感じる程度でした。痛みがひどくなるようであれば鎮痛剤を服用するよう言われましたが、我慢できる範囲でした。その他の症状では、少し眠気が強い気がしました。我が家は既に主人が接種を終え、25歳になる息子も4月15日に終えたため、家族全員の接種が完了しました。
CDCがワクチン接種後は旅行を許可する旨の指針を発表したことから、国内のスパを含む観光業界にとって大きな回復要因となっています。今年の夏休みに向けて観光地の宿泊施設に予約が入りはじめており、新しいホテルのオープンやスタッフの再雇用も始まっています。さらに、全米で最も高い罹患率を記録したカリフォルニア州ロサンゼルス郡の公衆衛生局が、陽性率がパンデミック開始以来最低となるわずか1%にまで低下したとの報告もありました。
しかし人との接触が多い美容関連を含むサービス業界では、本当の意味での経済の再開には、顧客が安全だと確信できる検査や基準など、セーフティー・ネットの確立がキーワードになると言われています。店舗で施術者がワクチン接種の証明を提示するなどの動きも今後予想されます。
五十嵐 ゆう子 Yuko Igarashi
流通ヘルス&ビューティコンサルタント
米国在住の流通専門家。グロサリー業、ドラッグストアを始めとする小売流通全体のコンサルティング&通訳を兼ねるスペシャリストとして活躍。また児童教育や美容・健康産業にも精通し、「DIET&BEAUTY」でコラム(米国の健康・美容最新事情)を15年近く掲載中。その他に日本生協連合会生活資料、イズミヤ総研などの執筆を手掛けている。米国の流通ニュースも毎週アップしております。ご興味のある方は以下のサイトをクリック下さい。