未分類

【5月号】ビタミンの市場動向

MP900411701[1].jpg

 ビタミンに関する直近の話題としては、昨年末に業界を騒がせたリボフラビン問題と「VEの過剰摂取により骨粗鬆症を引き起こす」とするネガティブデータの発表が挙げられるが、多少の混乱はあったにせよ、業界の冷静な対応もあって大きな問題にまでは発展しなかった。わが国のビタミン市場は、酸化防止目的で利用されるVCとVEを中心に市場形成されており、栄養強化目的ではサプリメンとの定番品として定着しているものの、ここ数年需要量に大きな動きはない。このよう中、新たな機能性で注目を集め、拡大基調にあるのがVD、葉酸、VKだ。特にVDは米国市場でこの5年で10倍に伸びており、国内での今後の動きが期待される。本稿では各種ビタミンの最近の話題と市場動向を中心にみていく。

米国と日本のビタミン市場

 米国のおける2010年の健康食品の市場規模は約281億ドルと推計され、01年からの10年間、毎年プラス成長を続けている。01年の市場規模181億ドルと比較すると、実に55%の伸びだ。・・・

ビタミンの摂取状況

 厚生労働省が発表した「国民健康・栄養調査」に示される平成16年から平成22年まで、2年ごとの20歳以上の男女摂取量を表1にまとめた。平成22年度の摂取量についてみてみると、推奨量または目安量を満たしていないのは、男性がAとB2、女性はAとパントテン酸だけであるが、平成16年と比べると総じて減少傾向にあることがわかる。・・・


ビタミン原料の動き

 ●ビタミンC

 ●ビタミンB群

 ●ビタミンプレミックス

 ●ビタミンD

 ●ビタミンE

  ・トコフェロール

  ・トコトリエノール

 ●カロテノイド

  ・マルチカロテン

  ・ルテイン

  ・ゼアキサンチン

  ・リコピン

  ・クロセチン

 ●ビタミンK

 ●ビタミン酵母

 ●天然由来ビタミン

 ●コーティングビタミン

<主なビタミン原料サプライヤー>

 ビタミンのグローバルリーダーDSMニュートリションジャパン

 中国産ビタミンC、リボフラビンを供給する研光通商

 ビタミンEの天然品から合成品までラインアップするエーザイフード・ケミカル

 理研ビタミンは、ビタミンプレミックス、トコフェロール、クロセチンを供給

 独自の粉体加工技術、可溶化技術を用い、ビタミンの有効的な利用を提案する日油

 ビタミンK、トコフェロールの供給を行うJ-オイルミルズ

 コーティングビタミンC、トコフェロールの供給を行う横浜油脂工業

 光洋商会は、トコトリエノール、ルテイン、ゼアキサンチンを供給

 カロテノイド、ビタミンKを供給する協和発酵バイオ

 ユニキスでは、オムにアクティブ ヘルステクノロジーズ社のルテイン原料を販売

 セティは、米・Grow社製のビタミン酵母とビタミン強化型植物抽出物を販売

 日本バイオコンは、有機アセロラを原料とした「有機アセロラパウダー17」を販売

 ファネンシュミット社は、キヌアの芽からビタミンを高濃度に抽出した「パンモールビタミン」シリーズを提案


関連記事

  1. 【市場動向】消臭素材の開発と利用動向
  2. 【6月号】最新の食品成分分析技術―進む迅速化と環境対応
  3. 医療・介護分野の食品専門展への期待
  4. 美容食品素材(美白)の開発動向
  5. ユベリ博士の独創的ダイエット論(10)
  6. 食品用乳化剤の市場動向
  7. クローズアップ
  8. 食品の安全対策と検査技術

お問い合わせ

毎月1日発行
  年間購読料 33,000円(税込)
      1冊 3,300円(税込)

海外展示会のツアー開催

「食品と開発」では海外の食品展示会に合わせたツアーを開催しております。渡航や展示会入場に関する手続きを省け、ツアーならではのセミナーなどの企画もございます。
  資料請求は【こちら】

■2025年予定
IFT FIRST 2025
・7月13~16日 米国 シカゴ
Fi Europe
・12月2~4日 フランス パリ

■2026年予定
Natural Products Expo West
・3月3~6日 米国

食品開発展2025