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マイクロ波減圧乾燥機の需要さらに拡大の公算

西光エンジニアリングは、マイクロ波減圧乾燥機(写真)の受注活動を加速する。同社マイクロ波減圧乾燥機の販売は同社系列の沖友が行っているが、農商工連携や6次産業化での新規事業者に加え、加工食品や健康食品などの製品分野でもメーカー、受託加工製造企業での採用・導入が拡大。同社マイクロ波減圧乾燥機の機能性を生かした製品開発に加え、その製品を核とした関係事業者とのコラボレーションビジネスモデルの構築なども進展しており、今後のさらなる需要拡大が見込める状況だ。

同社マイクロ波減圧乾燥機は、乾燥室内を所定の減圧値に維持し、マイクロ波を照射して乾燥するもの。マイクロ波出力を制御し、乾燥物の変質温度(40℃付近)に対応する飽和水蒸気圧下の減圧状態を維持しつつ、空気や不活性ガス等の気流を導入して乾燥するため、果物や野菜を無添加で生の状態に近い色、形状、味を保った乾燥が可能だ。マイクロ波の内部加熱により、乾燥度合にムラのない高品質乾燥が行えるほか、短時間で乾燥できるため、省エネルギー装置であるとの評価も高い。

また、真空凍結乾燥より構造が簡単で設備費が安価な点も魅力。最大サイズの乾燥トレイ4段型については、24時間自動運転を可能にする乾燥トレイ自動搬入・搬出装置を用意。凍結乾燥機で2日間かかる乾燥がマイクロ波減圧乾燥機では3時間程度で行えるため、その回転数で同等の生産量が確保できることから、凍結乾燥をはじめ、幅広い乾燥処理用途で新たな需要を開拓する。また、新たに設けた乾燥室には、ラボ機、1段型、2段型、4段型を設置し、無添加ドライフルーツの販売にも着手する方針だ。

農商工連携・6次産業化の支援では、産業交流イベントなどを通じ、同社地元の藤枝市と遠隔地の自治体や農業法人、外食産業、食品メーカーなどと連携した新たなコラボレーションビジネスモデルの構築が急ピッチで進展。具体的には、恵庭産のトマトを乾燥品や乾燥粗砕品に一次加工し、付加価値の高い食材・原材料として藤枝市から広く流通展開する計画で、静岡県内の外食産業や食品メーカーのほか、北海道の製菓業大手や宮古島市のスイーツ関係者に対し食材・原材料としての採用を提案している。

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