食品素材の記事

ケルセチン配糖体摂取による血管内皮機能の改善に期待

三栄源エフ・エフ・アイが独自に開発したケルセチン配糖体「酵素処理イソクエルシトリン」を摂取することで、血管内皮機能の改善が示唆されたことが、西オーストラリア大学のDr.Croftらの研究により、明らかとなった。血管内皮機能を改善することで、健康の維持や冷え症の軽減、肌のハリ・ツヤの維持などが期待できる。

酵素処理イソクエルシトリンは、原料であるエンジュから抽出したルチンを酵素処理し、ケルセチンにグルコースが直鎖状に連なった構造を有しており、類似の成分よりも体内吸収性に優れているのが特長。ケルセチンと比較して約17倍の生体吸収性を示すことがヒト臨床試験ですでに明らかになっている。

ケルセチンに由来する抗酸化活性に基づく様々な機能を有することから、同社では生体利用効率の高い健康維持素材として機能性研究を進めており、これまでに唾液分泌促進効果、抗花粉症効果のヒト試験データや抗高血圧、抗動脈硬化、抗ストレスに関する試験データを取得している。

今回、実施したヒト臨床試験では、酵素処理イソクエルシトリンの摂取(4.89mg/kg体重/回)により、血管内皮機能の評価指標であるFMD値に有意な上昇(p<0.05) があることを確認。この結果から酵素処理イソクエルシトリン摂取による、血管内皮機能の改善が示唆された、としている。

老化やストレスによる血管内皮機能の低下は、動脈硬化や高血圧、血行不良に陥る要因になるが、血管内皮機能を改善することで血管がしなやかに保てる。そのため、健康の維持や血流改善による冷え症の軽減、肌のハリ・ツヤの維持などが期待できる。

なお、本研究内容については、学術誌「British Journal of Nutrition」に掲載されるとともに、ICoFF2019/ISNFF2019(会期12月1日~12月5日)における、シンポジウムで発表される。

詳細は以下の通り
ICoFF2019/ISNFF2019シンポジウム(http://icoff2019.umin.jp/
日時:12月2日(月)10:00~12:00
場所:神戸国際会議場Room F

三栄源エフ・エフ・アイに関するそのほかのニュースは⇒ https://www.saneigenffi.co.jp/

関連記事

  1. サントレック、たん白素材として注目される食用コオロギ粉末を販売
  2. ロケット社、欧州で粒状エンドウとそら豆タンパクのオーガニック製品…
  3. 環境負荷の少ないたん白素材、酵母プロテインを試販
  4. バナバ葉由来コロソリン酸の新たな機能―歩行能力の向上、腰・肩の負…
  5. 丸善製薬、ヒハツ抽出物およびピペリン類のむくみ改善作用のメカニズ…
  6. 国内製造のβ-アラニンを本格展開へ
  7. 守田化学工業とAvansyaが次世代のステビア甘味料「レバウディ…
  8. デュポン、ビフィズス菌B420の体脂肪低減効果の研究成果を発表

お問い合わせ

毎月1日発行
  年間購読料 33,000円(税込)
      1冊 3,300円(税込)

海外展示会のツアー開催

「食品と開発」では海外の食品展示会に合わせたツアーを開催しております。渡航や展示会入場に関する手続きを省け、ツアーならではのセミナーなどの企画もございます。
  資料請求は【こちら】

■2025年予定
IFT FIRST 2025
・7月13~16日 米国 シカゴ
Fi Europe
・12月2~4日 フランス パリ

■2026年予定
Natural Products Expo West
・3月3~6日 米国

食品開発展2025