2月3日、東京都内において、「世界マメの日」記念セミナーが開催された。同セミナーは、国連が2018年に定めた2月10日の「世界マメの日」に合わせ、豆類の栄養価や環境負荷の低さ、持続可能な農業への貢献について啓発することを目的としたもの。主催は公益財団法人日本豆類協会と雑穀輸入協議会であり、豆類関連業界をはじめ、FAO(国際連合食糧農業機関)駐日連絡事務所、各国駐日大使館、農林水産省関係者など、約100名が参加した。

山名律子理事長
セミナーは二部構成で行われた。第1部では、冒頭に雑穀輸入協議会の山名律子理事長が「豆類は栄養価が高く、持続可能な農産物としても重要であり、その価値を広く認識してもらうことが必要」と挨拶。続いて、FAO駐日連絡事務所の日比絵里子所長が「豆類は世界の飢餓問題や気候変動に対応する救世主である」と強調。また、農林水産省農産局穀物課の山崎課長補佐は、国内の豆類生産の現状や今後の政策について言及し、「豆類を中心とした作付け体系の見直しが進められている」と述べた。
国際豆類連合(GPC)のVijay Iyengar(ヴィジェ・イェンガー)会長からのビデオメッセージでは、豆類が農業食糧システムに多様性をもたらし、土壌の健康維持に貢献する点が強調された。続いて、FAO日本担当親善大使であり、ホテルメトロポリタン エドモント特別顧問の中村勝宏統括名誉総料理長が、「SDGsと食品ロス削減の取り組み」をテーマに講演し、世界の飢餓問題や日本の食品ロスの現状について解説した。
第2部では、ホテルメトロポリタン エドモントの岩崎均総料理長による料理紹介の後、豆を活用した21種類の特製メニューが提供され、来場者は試食をしながら情報交換を行った。