米国最大規模の自然・健康食品展「ナチュラル・プロダクツ・エキスポ ウエスト2025」がカリフォルニア州アナハイムで3月4日(日本時間3月5日)から開幕した。世界各国から3,200社超、約4000ブースの出展社が集結。初日はあいにくの雨模様だったものの、多くの来場者が会場に詰めかけた。
会場内は、「ナチュラル&スペシャリティフード」「オーガニック」「ライフスタイル」「サプリメント」「健康飲料」など6つのテーマゾーンに分かれ、各社が商材やサービスをアピールした。
サプリメントゾーンでは昨年同様グミタイプの商品が数多く展示された。米国ではここ数年サプリメントの非ピル化が進んでおり、グミやソフトチュウタイプのシリーズが拡大。展示会場でもサンプル商品はほとんどがグミタイプとなっており、会場ではその場で試食をする姿があちこちでみられた。
テーマ別では「GLP-1」をターゲットにしたダイエット・血糖値対策サプリの出品が目立った。GLP-1は血糖値を下げるホルモンで、サプリの摂取によりGLP-1の分泌を促す。Nutri社は複数種類のプレバイオティクス(食物繊維)を配合した「GLP-1 GUT」や、プロバイオティクス、ポストバイオティクス、アッカーマンシア菌を配合した「GLP-1 COMPLEX」を展示。GLP-1のブーストに加え腸の健康を維持する設計となっている。人気のプロバイオティクスカテゴリーでは、菌代謝物や死活化した菌体(死菌体)を指すポストバイオティクスが増えた印象。また、ここ数年トレンドとなっている「MUSHROOM」の関連製品も多く、「REISHI」(霊芝)や「Lion’s Mane」(ヤマブシダケ)も目立った。グミやチョコ、スナック、スプレータイプなど多様なアプリケーションが会場に並んだ。昨年の展示会で目立った「SEA MOSS」(海藻)や「SEA WEED」(海草)を謳う商品も増加。スーパーフード素材としてすっかり認知されている状況だ。
インフォーママーケッツ副社長でマーケットリーダーのJon Benninger氏は今年の展示会トレンドとして「Protein Everywhere」「Fiber, Probiotics and Digestion」「International Flavor」「Snacking Smart」「Nutrients Density」「Commitment to Good」の6つのテーマを挙げた。会場の多くのブースでみられたプロテインについては、プラントベースプロテインをはじめ多様な商品展開が行われており、プレバイオティクスとプロバイオティクスを組み合わせたシンバイオティクスでは、腸の健康や消化を助けるといった機能性が人気だと解説した。展示会は7日(現地時間)まで。4日間でトータル7万人超の来場者を見込む。