アサヒグループ食品は10日、ドイツを中心にグローバルにビジネスを展開するビール酵母・酵母エキス関連メーカー、Leiber(ライバー) GmbHの株主と3月5日付で株式譲渡契約を締結したと発表した。本契約により、アサヒグループ食品は2025年4月末を目途にLeiber社の株式を100%取得する予定。
Leiber社は1954年に創業したBtoBのビール酵母関連製品製造販売会社。ドイツ・スペイン・ポーランドに計6つの工場を有し、欧州を中心に中東、アジア、北中南米に販売網を持つ。顧客への開発提案力を強みとしながら、乾燥酵母・酵母エキス・酵母細胞壁を活用した調味料、機能性素材、動物飼料、細胞/微生物用培地等の製造販売を手がけている。
アサヒグループ食品は本契約により、欧州における酵母事業の基盤を獲得し、これまでに国内で培った酵母培養技術、および酵母エキス・酵母細胞壁の加工技術を活用した酵母事業を強化し、将来の食糧難やタンパク質不足、食文化の変化などに対応する持続的な社会の実現へのさらなる貢献を目指す、としている。
なお、アサヒビール食品では2024年1月から国内で新たに酵母エキス向けの酵母の培養を開始し、酵母エキスの生産を拡大。酵母の培養はアサヒビール・茨城工場に委託し、アサヒグループ食品・栃木小金井工場で酵母エキスを製造する体制で、原料供給の安定化に取り組んできた。2026年の酵母エキスの国内製造量は従来比で1.5倍の約5,700tを見込んでいる。