オリザ油化は、「生コーヒー豆エキス」の主成分クロロゲン酸について、新たな脂肪吸収抑制メカニズムを解明し、特許を出願したことを発表した。
同社が20年以上前に行った研究では、クロロゲン酸類のダイエットメカニズムが、肝臓の脂肪燃焼促進(CPT(カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ)の発現促進)であることを見出していた。この研究をもとに、クロロゲン酸を含有する生コーヒー豆エキスを商品化し、ダイエット素材として世界的に展開してきた。
さらにこのたびの研究では、クロロゲン酸が、分解された脂肪の小腸粘膜からの吸収も抑制するというメカニズムを解明した。
小腸モデル細胞を用いて、分解された脂肪酸の腸管細胞への取り込みとトリグリセリドへの再合成を調べる手法を開発し、クロロゲン酸の脂肪吸収抑制作用を評価した。その結果、クロロゲン酸は①オレイン酸の腸管壁への吸収を抑制、②オレイン酸からトリグリセリドへの合成抑制または③トリグリセリドを運ぶカイロミクロンの合成を抑制している可能性が考えられた。
クロロゲン酸を主成分とする同社の「生コーヒー豆エキス」は、肝臓での脂肪燃焼促進、脂肪酸の吸収抑制以外にも、血糖値上昇抑制機能を有しており、機能性表示食品にも利用されている。