食品の安全・安心を考えたとき、日持向上剤や保存料は食品の品質管理には欠かせない。腐敗や劣化を抑えてシェルフライフを保証し、安全かつ食味に影響を与えずに効果を発揮する製剤のニーズは低下することはない。食品廃棄が問題視され、さらにコストダウンへの試みが強化される昨今、日持ちを延ばすことで流通コストの削減や消費期限切れによる廃棄処分品の削減も可能となる。
また、今夏は電力不足が予想され、菌の管理に対して日持向上剤や保存料製剤も改めて検討されている。さらに生肉や団子の食中毒が大きなニュースとなり、食品の安全や品質管理に対する意識は高まっているものと思われる。本稿では昨今の食品市場の動きを踏まえ、日持向上剤・保存料製剤の最近の利用動向などについて探っていく。
<主な日持向上剤・保存料製剤取り扱い企業>
●酢酸ナトリウム+有機酸
●乳酸・乳酸ナトリウム
ピューラック
●卵白リゾチーム
エーザイフード・ケミカル
三栄源エフ・エフ・アイ
●しらこたん白(プロタミン)
アサマ化成
●ナイシン
アサマ化成
三栄源エフ・エフ・アイ
●カラシ抽出物
三菱化学フーズ
●トウガラシ抽出物
アサマ化成
●ホップ抽出物
アサマ化成
三菱化学フーズ
●ユッカ抽出物
丸善製薬
●アルコール製剤
キリン協和フーズ
●醸造酢+カルシウム
カランテ
●フェルラ酸配合酸化防止剤
丸善製薬