いわゆる「6次産業化法」が今年3月1日に施行され、第1次産業が食品加工・流通販売・サービス業といった第2次・第3次産業に踏み込む6次産業化の動きが加速している。TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)参加の是非をめぐる論争が過熱する中、6次化を生き残りのための切り札として期待する関係者が増えているからだ。乾燥技術を利用して食材を加工し、商品化する例も浮上。すでに6次化をにらんだ装置の開発もここ数年相次ぎ、実際に導入する動きが出てきている。
6次産業化への取り組みの中で乾燥技術が利用されるケースは非常に多い。特に規格外品等の有効利用として高く評価されており、6次産業化を意識した機種を市場に投入する乾燥機メーカーが増えている。一方、加工食品や健康食品では、進歩した乾燥技術の活用により、風味、色、食感を高める高付加価値・高品質化への動きが強まっている。少子高齢化に伴う消費嗜好の変化により、高品質化ニーズをとらえた商品・メニュー開発が市場の従来勢力図を大きく塗り替える可能性があるからだ。環境分野における乾燥技術の利用も急速に進んでいる。特に食品分野では工場で発生した汚泥や残渣の処理が依然として重要な課題となっており、その処理において乾燥機装置を核としたコジェネレーションシステムの構築を提案する動きも出てきている。
<乾燥機の主な供給企業>
■熱風乾燥機
■伝熱(間接)加熱乾燥機
■振動乾燥機
■ラボ用スプレードライヤー
■マイクロ波(減圧)乾燥機
■減圧平衡発熱乾燥機
■流動乾燥機
■汚泥乾燥機