消費者の健康志向を背景に市場を広げてきたビタミン類。C、Eを中心に市場形成が進んでいるが、その他のビタミンについての消費者認知度はまだ低く、健康食品の先進国である米国などからみると市場規模は小さい。
しかし、ビタミン市場拡大へのネックとなっていた食薬区分について、制限付きながら形状及び表示規制が緩和され、また第6次改定栄養所要量ではビタミンK、葉酸など6種類のビタミンの摂取基準が新たに設けられた。
さらに01年4月から施工された保健機能食品制度では、計12種類のビタミンに栄養機能食品としての規格基準が設定され、この基準をクリアすれば食品の形態を問わずに栄養機能表示ができることとなった。
本稿では、市場拡大に向けての下地が整いつつあるビタミン強化食品市場の現状、各ビタミン原料素材の利用動向と今後の展開についてみていく。
●主なビタミンサプライヤー
・エー・ディー・エム・ファーイースト
・協和発酵工業
・ケミン・ジャパン
・三共ライフテック
・築野食品工業
・BASF武田ビタミン
・ホーネンコーポレーション
・ムサシテクノケミカル
・横浜油脂工業