小林香料は、ボディメイク分野などで人気の高いHMB・Ca(商品名:小林HMBCa)の製品含量規格を見直し、年明けをめどに標準品を用いた関与成分の定量分析法を一般公開する。
市場の成長に伴いHMB・Caを販売する会社も急増しているが、統一された分析方法がなく、各販売者が発行する成績書のみでは品質の評価や比較が行えないのが実情。分析法の公開は他社品との差別化を明確にすることのみならず、採用者側が主体となって原料選定や配合商品のチェックができるようになり、HMB市場全体に透明性を持たせることがねらいとみられる。
同社は原料HMBをベースに、カルシウム塩から精製、製品充填にいたるまで山形県・米沢工場で一貫生産し、徹底した品質管理下で高純度品の製造を実現。今月から製品規格のHMB含量を従来の78.5~87.0%から80.0~87.0%に変更し、成分中の80%以上がHMBであることを明確にした。また、標準品を使って定量した分析法について、これまで秘密保持等に同意した顧客に対してのみ開示してきたが、来年1月から自社HPなどで一般公開することとなった。
HMBは必須アミノ酸であるロイシンの代謝産物。筋肉の合成促進と分解抑制因子として働き、筋肉や筋力の維持・低下抑制、歩行能力改善、筋肉痛の軽減、基礎代謝の向上、体脂肪の軽減などの効果が期待できる。現在、国内のHMB市場は推定100~120トン。GACKTを擁する「メタルマッスル」などボディメイク分野で人気に火が付き、市場の60%程度を占めるとみられる。このほかスポーツ関連で15%、抗ロコモで15%の市場比率と推定される。