ろ過機や分離機の製造販売をはじめ、上下水道プラント・ポンプ設備の設計・施工などを手がける石垣は先ごろ、ろ布の単独走行機構やろ板の同時開閉板などの独自技術を盛り込んだ高性能フィルタープレス「ラースタフィルター」(写真)の食品製造業での導入が進展していることを明らかにした。
用途は、排水処理のほか、発酵、醸造、製糖、油脂、精製などの食品製造プロセス。前後の工程や装置を含めたエンジニアリングも手掛け、生産効率や競争力の向上、省エネ・省コストに優れた付加価値のあるシステム提案も含め、納入先から高く評価されている。
ラースタフィルターは、トップフィード方式と、高圧搾可能な独特の圧搾機構によりろ過面全体に均一な脱水ケーキを形成するほか、両面ろ過により圧搾の際にもろ室の両面から効率良くろ液が排出されるため、ケーキ脱水性能が高い。ケーキ洗浄工程の組込むにより、特殊なプロセス用途への対応も可能。全ろ室同時開閉板、全室同時単独ろ布走行機構の採用でケーキ剥離工程やろ布洗浄工程などの雑時間を大幅に短縮できる。
フィルタープレスの自動化で最も重要な脱水ケーキの剥離についてもろ布走行時にろ板下部のリターンロールによりろ布を反転させる機構を採用しており、3mm程度の薄い脱水ケーキの完全剥離も実現。これにより原液濃度や液性の変動に対しても最適な運転が行えるため、完全自動運転も可能になっている。