三井製糖の「平成30年 年賀会」が1月15日(水)、関係者を集め都内で開催された。まず、同社代表取締役社長の雑賀大介氏が新年の挨拶。昨年の年賀会で言及した「変化に翻弄されるのではなく、変化を起こしたい」という志で取り組んだ1年を振り返り、同社が取り組んだ事例を紹介した。
砂糖の啓蒙活動は、特にシニア世代にターゲットを絞って訴求する。「“適糖”生活」健康栄養セミナーなどを展開し、“適度に糖を摂取して健康寿命を延ばそう、糖質と上手につきあおう”というテーマで糖についての正しい知識の啓蒙に取り組んだ。特に、ゆっくり消化吸収するという「スローカロリー」が好評で、パラチノース配合の「スローカロリーシュガー」を「次世代の砂糖」と位置付け、積極的な販促をしている。
また、学校給食を通じて和食の素晴らしさを伝える取組み「和食給食応援団」に参加。最近は家庭での食育が難しいため、正しい食育を学校から広めるという趣旨に賛同。和食には砂糖が欠かせない調味料である点から、和食を広めることで砂糖の消費拡大につなげたいという。
様々な人の意見を聞いて変化すべきところを変えていく。砂糖だけでなく、同社が手掛ける介護食や添加物についても同様な志で続けていくと話した。
次に、同社との取組みを既に7年続けている料理研究家のコウケンテツ氏が挨拶。砂糖が売れない逆風の時代だが、砂糖の良さをみんなに伝えたいという思いを語った。ニーチェのハンマー※1を例に出し「(ハンマーは無理だが)私は“一杯のスプーン(砂糖)の良さ”を多くの方に伝えることができる。そしてこれは関係者の皆さんと力を合わせることでハンマーよりも大きな力になるだろう。今は和食ブームであり、和食を支えるのは砂糖であることを多くの人に伝えたい」と語った。
※1 ニーチェのハンマー
ニーチェ著「偶像の黄昏」の副題「人はいかに鉄槌(ハンマー)をもって哲学するか」