IHMが取り扱っている「ナノ型乳酸菌nEF®」は、ヒト由来のフェカリス菌で、独自製法で分散化処理を施してあるため、粒子の直径が1μm未満のサイズとなっている。水に溶かした際にも菌体が凝集せずに分散した状態を保っている。
8月に開催された日本食品科学工学会第65回大会では、ナノ化(分散化)処理を施した乳酸菌により生体防御効果が向上することを報告した。
加熱乳酸菌製造の際の分散性の違いがその有効性に影響しているかを検証するため、「非ナノ乳酸菌」と、製造時に分散化処理を行った「ナノ型乳酸菌」を用いてマウスによるノロウイルス感染試験を行った。
試験では、コントロール(蒸留水投与)群、非ナノ化乳酸菌投与群、ナノ型乳酸菌投与群それぞれにウイルス感染1週間前から感染3週間後まで毎日経口投与し、ウイルス感染後に糞便中のウイルス量を測定した。すると、ウイルス量は乳酸菌投与の2群どちらも減少していたが、ナノ型乳酸菌群の方が顕著にウイルスの増加を抑制(感染2日めにはウイルス量半減)していた。
また、感染症3週間目に血清中の中和抗体価(ウイルスを消失させる働きを数値化したもの)の測定では、ナノ型乳酸菌群の方がより高い値を示した。
これらのことから、ナノ型乳酸菌は生体防御効果の向上が期待できるとした。
この内容に関しては、10月4日(木)の食品開発展プレゼンテーションセミナーで紹介する。