キヤノンITソリューションズ(キヤノンITS)は、最新の画像処理技術と画像AI・ビッグデータ分析ツールを有機的に組み合わせた新世代のマシンビジョンシステム(画像参照)を開発し、本格的な受注活動を開始した。
食品分野では、食品原材料の中の異物混入検査をはじめ、形状や色、種類の違いによる選別、製品外観や印字・表示の検査などでの応用展開が可能で、すでに受注・納入に至ったケースもあるという。食の安全・安心の確保、品質向上に加え、これまでの検査・選別装置では対応が難しく人手に頼らざるを得なかった検査・選別の自動化が図れることから、生産性向上や労働力不足解消・人員配置の最適化などの観点からも注目を集めることになりそうだ。
新世代のマシンビジョンシステムは、撮像部(FAカメラ)、IF部(画像ボード)、処理エンジン部(PC)、処理制御部(ソフト)、画像センサ・スマートカメラ、ビッグデータ分析ツールのハード・ソフトで構成。同社では、豊富な経験と実績に基づき、ユーザー案件に最適なシステム構築を実現して提供する。
食品原材料の異物検査装置にマシンビジョンシステムを導入した事例では、ベルトコンベヤに流れてくる原材料の外観と色から異物・不良の差異を判定し、異物・不良品を排除する仕組みを作り上げた。また、粒状食品外見検査では、対象ワーク(米、豆、チョコレート等)が落下中に撮像・検査判定し、落下中に排除するシステムを納入している。同社は今後、こうした実績を裏付けに食品分野でも幅広く新世代マシンビジョンシステムの採用検討を呼びかける。