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ウコン抽出物の変形性膝関節症とNASHへの有効性試験

セティで取り扱っている「Curcugreen™SG」(クルクグリーンSG)は、関節炎、炎症、アルツハイマー、うつ、がんなどに対する機能性がヒトや動物試験にて調べられており、現在ではヒト、動物合計で50報にもなっている。

最近新たに追加となった試験には、変形性膝関節症におけるヒト試験と、肝臓保護作用の動物試験がある。

■変形性膝関節症(OA)におけるヒト試験
以前の試験では、クルクグリーンとボスウェリア・セラータエキス末「AKBAmax®(アクバマックス)」の併用で、医薬品(セレコキシブ)と同等の痛みなど症状改善効果があった。

今回の試験では、OA患者201名を対象に、クルクグリーン・アクバマックス併用群、クルクグリーン単独群、プラセボ群の3群に分け、12週間の摂取後、WOMAC(OAの評価スコア)、身体機能評価(イス起立、歩行、階段昇降など)をみた。

すると、併用群ではWOMACの総合スコアと疼痛尺度、すべての身体機能評価がプラセボ比で有意に改善。クルクグリーン単独群においても、身体機能評価の有意な改善がみられ、ベース比ではWOMAC総合スコアと疼痛尺度で有意差があった。

■NASH(非アルコール性脂肪肝炎)に対する動物試験
食事誘導性NASHモデルラットを使って4群で試験
・8WD 8週間のウエスタン食
・8WD+C 8週間のウエスタン食+クルクグリーン0.2%
・12WD 12週間のウエスタン食
・12WD+C 8週間のウエスタン食摂取後、4週間のウエスタン食+クルクグリーン0.2%

その結果、
12WD+Cでは、
NASHトータルスコアと肝組織の脂肪変性、ALT、TNFα・SPP1が有意に低値
8WD+Cおよび12WD+Cでは、
肝組織の炎症、ASTが有意に低値
などの結果を得た。

NASHスコアが改善し、炎症や肝障害、線維化が抑制され、脂質合成抑制、肝の脂肪蓄積抑制などがみられたことから、NASHの発症軽減と、肝細胞の炎症・脂肪蓄積を減らすことで肝臓の状態改善および治療効果も期待できる結果となった。

■「Curcugreen™SG」(クルクグリーンSG)とは
インドArjuna Natural社の製造する高吸収性クルクミンで、クルクミノイド複合体含量95%、総クルクミノイド含量85%以上を規格化したもの。一般のクルクミン原料と比べて体内吸収率が約7倍高く、血中残存時間も約2倍長いことから、高い生理活性が期待できる。

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